「一緒に遊ぼう」と言われたら、大人は「一緒に同じことをして遊ぶ」という意味だと自然と解釈します。しかしどうやら子どもたちはそうではないようで……。
イラストレーターとして活動している「さにぃがぁる」さんがこのほどXに投稿した、子ども同士の“斬新な遊び方”についての漫画が、Xで話題を集めています。
■ 一緒に遊ぼう……と言ったのに突然二手に分かれる子どもたち
さにぃがぁるさんがこのほど投稿したのは、4歳の娘「はーちゃん」が保育園の友だちと公園で一緒に遊んだときのエピソード。
「いっしょにあーそーぼ!」「いーいーよ!」と子ども同士声を掛け合って、遊具に向かって駆け出していく……と思いきやなぜか2人は「じゃあ二手に分かれよう」とバラバラになり、それぞれ別々の遊具へ。さにぃがぁるさんも友だちの親も「一緒に遊ぶとは」と困惑してしまっています。
投稿のリプライ欄には「同じ空間にいて別々なことを楽しめるいい友達」「大人の固定概念を揺るがす良い発想ですよね」「同じ公園でいることが大事」といった声が続々。
子どもとしては「同じ空間にいる」「相手の顔が見える」そういった些細なことで“一緒”という繋がりができていることなのでしょうか。大人としても見習いたい発想です。
公園でたまたま会って遊ぶことが多いというはーちゃんと友だち。しかしながらさにぃがぁるさんが「二手に分かれて遊ぶ」のを見るのは今回が初めて。
別れて遊んでいる最中の様子をうかがってみると「それぞれが1人で遊んでいる時間は、特に会話もなく1人で遊んでいました」とのこと。しかしずっと1人で遊んでいるわけではなく「思い出した時に相手の方を気にしたり、相手の方へ行ったりしていました」とも話しています。それぞれが自分のしたいように、自由に、公園での時間を過ごしていたようです。
大人としては二手に分かれたことについて、子どもたちなりの意図や理由があったのかと考えてしまいますが「特に意図があったわけではないように感じました」とさにぃがぁるさん。「それぞれがやりたいことを相手に声だけ掛けて実行した、という様子でした」と述べており、娘さんが二手に分かれた理由を話すこともなかったそうです。
■ 同じ空間でバラバラに遊ぶのは「平行遊び」という子どもの発達過程の1つ?
さにぃがぁるさんの投稿のリプライ欄や引用欄を見てみると何人かが「平行遊び」というワードを挙げていました。
「平行遊び」とは2~4歳ごろの子どもに見られる遊びの段階。遊んでいる場所や行為を共有しつつも、互いにコミュニケーションを取ったり協力したりといったことがない、あるいは少ないのが特徴。「1人で遊ぶ」から、「みんなで遊ぶ」に至るまでの間にある、社会性が育つ上での自然な発達過程とのことです。
今回の子どもたちの行動は、時期も含めてこの「平行遊び」に当てはまりそうです。
さにぃがぁるさんの投稿には「小さい子あるある」「これやってた!」「懐かしい!」などと、かつての自分自身や我が子に重ね合わせる声も多く見られました。
実は覚えていないだけで、自分にももしかしたら「二手に分かれて遊んでいた」時期があるかもしれません。そう考えると、不思議な気持ちになってきますね。
遊び方が斬新 pic.twitter.com/JV9GkiXTmR
— さにぃがぁる/illustrator (@SunnyGi23559126) October 6, 2025
<記事化協力>
さにぃがぁる/illustratorさん(@SunnyGi23559126)
(ヨシクラミク)