国内最大規模のゲームの祭典「東京ゲームショウ2013」が9月19日(木)千葉県幕張メッセでついに開幕しました。今年は過去最多の33の国と地域から参加があり、企業・団体でみると352も出展しているそうです。
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会場を訪れたことがある人ならご存じかと思いますが、このイベント、とーっても豪華な内容になっています。
新作ゲームの発表はもちろん、声優・歌手のステージイベント、そして各企業が力をいれまくって構えた豪華絢爛なブースに、眉目麗しいコンパニオンのお姉さまがた。とにかく見どころ満点の豪華!豪華!豪華!な内容です。
……でも……毎回思うのは「で、いったいいくらかかってるの?」という疑問。
元ゲーム会社の社員で、東京ゲームショウの担当をしたことがある方に話を聞いたところ、「まず出展するだけで場所代として1コマ約3m×3mに30万前後かかります」という回答。
実際は出展する企業が物販するか展示だけか等の条件で細かく金額が異なるそうですが、ざっくりいうと大体その程度はかかるそうです。
つまり必要スペースを確保しようと思うと、それだけ場所代にお金がかかるということになります。
ちなみに、ブースの装飾に関するお値段を質問してみたところ。
「イベント主催が用意するパッケージプランと呼ばれるものを利用すれば、1コマ6万程度から準備できます。ただし、これは本当に最低限で“壁・カーペット・社名プレート・蛍光灯・コンセント1箇所”だけが設置できるお値段です。」という回答。ここから更に壁を追加したり、扉をつけたりすれば、追加した分だけどんどんお金がかかるそうで、1回の出展で場所代含め最低50万程度は飛んでいくそうです。
そして、一番気になるのが大手ゲーム会社が毎回見せてくれるあの豪華絢爛なブース。こちらもおいくらなのか聞いてみました。
「先に説明した小規模と違って、大規模ブースになるとパッケージプランは利用せず、各自自前で用意・設営します。私がいた会社ではありませんが最高7千万くらいと聞いたことがあります。
ただそうしたブースの場合には、必ず大手広告代理店が入っていますし、イベント企画・運営費も込みになってます。そして、運営に関するスタッフ人件費、コンパニオン人件費、ブースデザイン、機材リース費、設営・撤収費、当日配る販促物、代理店マージンなど考えるとそれぐらいかかってもおかしくありません。」
衝撃です。たった数日のために家2軒分のお値段。しかも終わるとすぐに壊してしまうそうです。もちろんリース品は返すそうですが。。。
この話は今から数年前の話なので、「もしかすると最高額はもう少し安くなっているかもしれないですね」とも教えてもらいました。
ちなみに、なんでこんなにお金をかけてまで各ゲーム会社は東京ゲームショウに力を入れるのか最後に聞いてみました。
「東京ゲームショウは歴史もあり、世界でも最大規模の部類に入るゲームショウです。つまり、それだけ国内外から大きく注目されるイベントということなんです。商品PRが最大の目的ではありますが、ゲーム会社には大中小と様々あり、小さいところになれば“いつかヒット作をつくってゲームショウへ”と目標にしているところも少なくありません。つまり出展がそのゲーム会社の繁栄を表しているということです。そのため、「出展するだけでステータス」という認識は多少なりとあると思います。また“出展するからには他に負けぬ目立ち方を”と各社思うようで、それなりの工夫もこらします。ゲーム会社の人間にとっては晴れの舞台であり、他の企業と接近・比較される戦場でもあるわけです。」
最高額についてはあくまで数年前とのお話でしたが、でもそんな額があのブースにかかっているとは思いもしませんでした。
東京ゲームショウは21日(土)から一般公開日になります。参加される方は、こうした目線から各ブースの頑張りを見てみると新たな発見があってこれまでとは違う楽しみ方を見つけることができるかもしれませんね。
(取材:栗田まり子)