6月18日朝に起きた大阪地震(大阪北部地震)。ライフラインは徐々に普及しつつあるものの、大雨の影響から自宅に住み続ける事が困難な人が新たに出る事も今後予想されます。
全国ヘルプマーク普及ネットワークではかねてから様々なタイプのヘルプマークも公開、無償提供していますが、この度の地震を受けて新たに人工透析や迷子対策、難聴などに対応した8種のヘルプカードを「大阪地震緊急対策ヘルプカード」として急遽デザインを制作し公開。データの無償ダウンロードを開始しました。
A4のコピー用紙一枚を、ハサミで切って折るだけで手帳のようにパラパラめくって見る事ができる「手帳型ヘルプカード」には、人工透析を受けている人が必要な処置を迅速に受けるための情報を盛り込む事ができます。糖尿病をはじめとする様々な疾患で腎臓の機能が失われてしまうと、命の危機に繋がります。人工透析は腎臓の代わりに体内の毒素を排出するための治療。週に数回の人工透析を受けている人にとって避難所生活での医療情報不足は命にも関わる事態に繋がります。
避難先でも安心して治療を受ける事ができるように、人工透析患者用ヘルプカードには、透析を行う為のシャント(人工的に動脈と静脈をつなぎ合わせた部分)がどちらの腕に作られているか、透析方法や通院先の病院など細かい情報も1枚のカードに記載して携帯する事が可能。特にシャントの場所は血圧を測る場合に避けなければいけない為、非常に重要。血圧測定時にシャントを潰してしまうと透析を行う事ができず、命に関わります。
今回新たに配布が開始となったのは人工透析用のほか、迷子用、医療関係者を探してくださいという内容のものから、耳が不自由、筆談が必要、手話が必要というコミュニケーションに関するもの、そして発作・パニックが起こる人用に、認知症行方不明対策の8種類。いずれもA4サイズに印刷できるほか、コンビニプリントにも対応。PDF形式なので対応スマホアプリからコンビニプリントで手にする事ができます。
全国ヘルプマーク普及ネットワーク公式HP(https://www.skart-tokyo.com/)では様々なヘルプカードを無償公開しています。避難所でのボランティア活動を考えている人・行っている人は、こうした情報共有ツールをぜひ活用してください。そして、普段から治療を受けている人はこの先の「もしも」に備え、医療情報をひとまとめに記載した「ヘルプカード」を普段から携帯しておくと安心です。
情報提供:全国ヘルプマーク普及ネットワーク
(梓川みいな)