暑い時期にも寒い時期にも活躍してくれるエアコン。リモコンのボタンを押すだけでお部屋の温度が快適になるエアコンは、もはや生活必需品。そんなエアコンから出てくる風に色が付くとどうなるか……実際に作ってみた人のツイートが話題になっています。

 エアコンの風の温度を可視化してみたのは、CGデザイナーのモジョンさん。「うちのエアコンをCMでよく見るアレにしてみた。仕組みは簡単だけど物凄くエアコン効いてる感じで良いぞw」と、Googleアシスタントでエアコンを操作している様子を実際に動画に撮ってツイッターに投稿しています。

 「OK Google、エアコンをオンにして」という言葉と共に、エアコンが連動して冷房がオンに。冷房を入れた時は、吹き出し口が青く光り、まるで冷風が目に見えているかのように青い光が下方面に向かって吹き出しているのが見て取れます。そして、「OK Google、暖房を付けて」というと、エアコンが連動、暖房に切り替わるとともに、吹き出し口からオレンジ色の光が吹き出しているように色が変わります。その様子、さながらCMの演出ほぼそのままといった感じ。

冷房をオン

暖房に切り替え

 視覚化する事で、つけ忘れや消し忘れ防止にもなりそうなこのプロジェクションマッピングを利用した仕組みについて、開発者のモジョンさんにいろいろ聞いてみました。

 普段はCMやプロジェクションマッピング等で比較的凝った映像を作っているというモジョンさん、この仕掛けを作った切っ掛けは、「最近、自分で操作できるインタラクティブな映像に興味を持ち勉強しはじめました。 まだ勉強しはじめて一週間ですが、覚えたスキルで何か形に出来ないかと思い試してみました」との事。新しい技術と従来からある技術を組み合わせた表現が好きで、今回の試みを行ってみたそうです。

 エアコンとプロジェクションマッピング、リモコン連動については「TouchDesignerとResolumeというソフトを使い簡単な制御を行っておりますが、 まだ勉強しはじめたばかりで、しっかりした制御までは出来ておりません」との事。これから複雑な指示も制御できるようになりそうです。

 この技術、エアコン内部に搭載したら外部から光を当てなくても可視化に繋がりそうな気がしたので、その辺りも聞いてみたところ、「最近、超小型LEDプロジェクターや超短焦点プロジェクターなども登場してきているので、 全く実現できない事は無いと思いますが、消費電力の問題もありますし、LEDテープなどが現実的かと思います」との回答。ただでさえエアコンの消費電力ってバカにならなかったりしますから、安価で消費電力も少ないLEDテープを仕込む方が確かに経済的かもしれません。

 個人的にはこの技術、上手くエアコンの機能と色の切り替えをリンクさせれば、ロービジョンなどの視覚障がい者や、認知機能に問題を抱えている人の手助けにもなるのではないかとも思います。光の調節やオン・オフの機能もできれば、電気を消した後の夜間でも眩し過ぎる事もなさそうです。将来のエアコンには、こんな機能も搭載されるかもしれませんね。

<記事化協力>
モジョンさん(@mojon1)

(梓川みいな)