40代前後の世代なら、大多数の人が記憶に残っているゲーム機であろう、ファミリーコンピュータ(以下、ファミコン)。そのファミコンを、ソフトも付けてケーキで再現してしまったケーキ屋さんのスゴ腕が大絶賛されています。
このケーキを制作したのは、大阪市西淀川区にある菓子工房シュクルリ。夫婦二人で切り盛りしている街の洋菓子屋さんです。以前、般若心経をケーキ一面にびっしり書いてネット民を驚かせたお店。オリジナルのオーダーケーキを予約制で扱っています。
「本日の特注ケーキ
ファミリーコンピュータの立体ケーキ&ウィザードリィのソフト
コントローラ外せます
カセット抜き差しできます
大変やったけど作りがいのあるケーキでした
お誕生日おめでとうございます
メッセージはカセット裏へ
みんな昔名前書いたやろ?そんな感じ
あと、小ネタで猫リセットw」
と、お誕生日祝い用にオーダーされたケーキの出来栄えをツイッターで紹介しています。コントローラーとカセットが外せるって、どうなってるの!?
実は、二つのコントローラーとソフトはクッキー生地でできており、それぞれの形にクッキーを焼いて各パーツ2枚1組にしてジャムをサンド。隙間をチョコレートで埋めて重しをして1日寝かした後に、細工用のチョコで全面をコーティングし、乾いたところで細かいパーツをチョコで作って貼り付けていくという細かい手作業。
これらのパーツはケーキ本体を焼き上げる前日までに作っておき、日持ちがきかないケーキ本体は受け渡し当日に作り上げています。本体はショートケーキですが、コントローラーとカセット挿入口はピッタリはまるように切り抜いてあり、本体のデコレーションが終わったら各パーツをセットして出来上がり。
ファミコンケーキを作り上げるのに、全てのパーツ・本体の設計図作りから完成まで5日ほどかけているそうです。これは、見事な大作……もしカセットの後ろに書いてある部分に自分の名前が入っていたら、もったいなさ過ぎて食べるのをためらいそうですが、こんな素敵なケーキをサプライズでもらった日には、嬉しすぎてバク転しそうになって頭ぶつけそうな気がします。
このカセット裏にあるお名前部分(個人名なのでぼかしてあります)、実はこだわりポイントだそうで、店長さんの方からこのアイディアを提案したのだそう。昔の子どもたちがゲームソフトのカセットに名前を書いて貸し借りした懐かしい記憶を、「おたんじょうびおめでとう」の文字に乗せて作り上げています。しかし、カセットのチョイスがウィザードリィとは。相当な思い出がありそうですね。
今の子どもたちはみんなオンラインで遊ぶことの方が多いせいか、ディスクやケースに名前を書いて貸し借りなんてしているの、見かけませんものね。昭和の子どもの懐かしい思い出の一つですよね。
そして、猫飼っているあるあるの一つ、いきなり猫がダッシュしてリセットボタンを踏んづけていくアレをイメージした、猫の姿も。猫とオカンの2大恐怖も、ファミコン世代あるあるでしたよね。「ちょっとセーブするまで待って!」って言っているのに……って、めっちゃやり込んだデータが消し飛んでしまった日には、マジ泣きして部屋にこもったり、猫アタックで「おきのどくですが ぼうけんのしょ1は……」というトラウマ体験。筆者だけではないと信じたい!ファミッ子はみんなそういう記憶を持っている!!(多分)。
さておき、菓子工房シュクルリさんは、街のケーキ屋さん。先月関西のTVにも取り上げられたこともあり、オーダーケーキの反響はものすごいことになっているのだとか。12月のオーダーは11月末で全て締め切っており、詳しいことは直接店頭に問い合わせてほしいということです。
これからクリスマスシーズンに向けての仕込みもあるそうなので、もし近郊でケーキをオーダーしたいという人は、お早めにお店に相談した方が良さそうですよ。
本日の特注ケーキ
ファミリーコンピュータの立体ケーキ&ウィザードリィのソフトコントローラ外せます
カセット抜き差しできます大変やったけど作りがいのあるケーキでした
お誕生日おめでとうございますメッセージはカセット裏へ
みんな昔名前書いたやろ?そんな感じ
あと、小ネタで猫リセットw pic.twitter.com/0TSvl26Xlu— 菓子工房シュクルリ (@Sucreries_info) November 8, 2019
<記事化協力>
菓子工房シュクルリさん(@Sucreries_info)
(梓川みいな)