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エアバスが支援する電動飛行機レース「エアレースE」2020年シーズン参戦の8チーム決まる

 世界で初めて開催される電動飛行機のエアレース「エアレースE」。2020年に開幕する最初のシリーズに参戦する全8チームの顔ぶれが2019年11月19日(現地時間)、ドバイ・エアショウで明らかにされました。チームは欧米6か国から参戦します。

  •  2019年6月17日、パリ・エアショウで第1陣となる4チームの参戦を発表したエアレースE。大手航空機メーカーのエアバスがオフィシャル・ファウンディング・パートナーとして参画していることでも知られています。ドバイ・エアショウでは、参戦するレース機とともに残り4チームの名前が明らかにされました。

     新たに発表された4チームは、チーム・アウトロー(カナダ)、チーム・スクラマサクセ(フランス)、チーム・ハンガー1(ドイツ)、チーム・メビウス(アメリカ)の4チーム。6月に発表されたオールウェイズ・レーシング(アメリカ)、チーム・コンドル(イギリス)、チーム・NL(オランダ)、ブルー・ベータ・レーシング(アメリカ)と合わせた8チームが、最初のシーズンとなる2020年のシリーズを戦います。

     レースのフォーマットは、60年以上の歴史を持つ本当の「空のF1」であるフォーミュラ1(F1)エアレースを基本としています。地上の固定式パイロンで設定された、滑走路を含む全長5kmの周回コースを5周するもので、同時に8機がスタートの合図とともに離陸するスタンディングスタート形式で争われます。


     最大時速500kmほどのスピードで、同時に飛ぶライバル機を周回飛行しながら抜きつ抜かれつを繰り返す……というスリリングなバトルは、1レース5分ほど。単機によるタイム計測で操縦技術を競うレッドブル・エアレースとは、また別の面白さを持ったエアレースです。


     新しいエアレースにふさわしく、チームの成り立ちは様々。F1エアレースで活躍しているチーム(アウトロー)や元フランス空軍の戦闘機パイロット(スクラマサクセ)、エアロバティックの飛行学校(ハンガー1)、電動飛行機のベンチャー企業(ブルー・ベータ)に、大学の研究室が母体となったチームNL(オランダ)も。また、オールウェイズ・レーシングのチーム代表兼パイロットのケーシー・エリクソンさんは、リノ・エアレースの複葉機部門で活躍する女性レーサーです。

     ドバイ・エアショウでは、チーム・コンドルのレース機「ホワイト・ライトニング」もお披露目されています。これは1979年に作られたカサットというF1エアレース機を改修し、エンジンの代わりにバッテリーと電気モーターを搭載したもの。


     全長は4m、全幅は4.6mとコンパクトな機体で、機体重量は375kgとなっています。レッドブル・エアレースのレース機と比較すると全長で約2m、全幅で2.5mほどエアレースEのレース機の方が小さく、重量も300kgほど軽いコンパクトな飛行機です。モーターの出力は最大150kW(定格)。容量20kWhのバッテリーで、レース時の全力5分と予備10分をまかなう電力を供給します。

     レースを統括するエアレースEによると、最初のレースは2020年秋を予定しているとのこと。開催オファーのあった複数の候補地から、開幕戦にふさわしい場所を決めて発表するとのことです。

    <出典・引用>
    エアレースE 公式サイト
    エアバス プレスリリース
    Image:AIR RACE E/Airbus

    (咲村珠樹)

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