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アメリカ軍曲技飛行チーム 新型コロナウイルスと戦う人々を激励する合同飛行を各地で実施

 アメリカ海軍の曲技飛行チーム「ブルーエンジェルズ」と、アメリカ空軍の曲技飛行チーム「サンダーバーズ」が合同で、新型コロナウイルスと戦う人々を激励するため、2020年4月28日(現地時間)のニューヨーク周辺を皮切りに全米各地で航過飛行を実施することになりました。

  •  アメリカ海軍の曲技飛行チーム「ブルーエンジェルズ」と、アメリカ空軍の曲技飛行チーム「サンダーバーズ」は、それぞれ海軍や空軍の広報親善大使として、各地で開催されるエアショウでのフライトのほか、イベントに関連して実施される航過飛行(フライオーバー)を通じて、人々に希望や夢、勇気をもたらしてくれる存在です。


     今回の合同航過飛行は、アメリカ各地に感染が拡大している新型コロナウイルスと戦う人々を勇気づけるとともに、国民が一体となって新型コロナウイルス禍を克服しよう、というメッセージ「America Strong(アメリカよ、強くあれ)」を象徴するものとして実施されます。

     アメリカ空軍参謀総長のデイブ・ゴールドファイン大将は「各地の上空を航過飛行する、私たちなりの方法で、アメリカ各地の医療従事者、警察や消防、州兵、そしてそれぞれの立場でアメリカを支えてくれている全ての人々に感謝を伝える、という取り組みに興奮を抑えきれないでいます」とコメント。

     アメリカ海軍作戦部長のマイケル・ギルディ大将も「これは私たちなりの流儀で、アメリカが一体となって新型コロナウイルス禍に取り組んでいる、ということを示すものであり、そしてこの精神で新型コロナウイルスを克服する、という決意の表明でもあります」という談話を発表しています。

     アメリカ国防総省によると、海空軍はアメリカ疾病対策委員会(CDC)のガイドラインに従い、感染予防に万全の対策を行っているとのこと。ブルーエンジェルズ、サンダーバーズの両チームも同様で、この航過飛行(フライオーバー)に関しては、感染の可能性が生じる着陸しての燃料補給は行わず、すべて空中給油で対応するとしています。また、この航過飛行実施による税金の追加負担は発生しないとも発表されました。


     2チーム合同となる今回の司令官(ミッション・コマンダー)、サンダーバーズ隊長のジョン・コールドウェル中佐は「ブルーエンジェルズとともに、全米各地で新型コロナウイルス禍と奮闘する人々を激励することができ、非常にワクワクしています。ぜひ皆さんがこの航過飛行(フライオーバー)を目にして、COVID-19との最前線で奉仕している人々への感謝と支持を共有してくれると嬉しく思います」とコメントしています。

     アメリカ海軍ブルーエンジェルズ隊長のブライアン・ケッセルリンク中佐は「COVID-19と最前線で戦う皆さんに敬意を表する機会が与えられ、非常に光栄に思っています。私たちは皆さんの強さに畏敬の念を抱いています。また、アメリカの前進を支えるすべての産業に従事する皆さんにも感謝しています。みんなで一体となり、この困難を乗り越えましょう」というコメントを発表しています。

     航過飛行(フライオーバー)は4月28日、ニューヨーク、ニューアーク、トレントン、フィラデルフィアから始まります。ニューヨークとニューアーク上空は昼の12時から35分ほど、トレントン上空は13時45分ごろから10分ほど、フィラデルフィア上空は14時から20分ほどを予定しているとのこと。また、通過コースにあたる地域では数秒ほどの騒音が発生するとの注意喚起がなされています。


     今後の飛行予定は、現地自治体との慎重な協議を経て日程と実施する場所が決定されるとのこと。また同時に、航過飛行(フライオーバー)の際は外に出て集まらず、対人間隔を十分に確保する「ソーシャル・ディスタンシング」の基準を守ってほしいとの要請も出されています。

     両チームからは、もし今回の航過飛行(フライオーバー)を見ることができたら、SNSにハッシュタグ「AmericaStrong」をつけて投稿し、皆さんで気持ちを共有してほしい、という要望も発表されています。日本でブルーインパルスが同様のことを実施するには色々と難しいのですが、みんなの気持ちを1つにする取り組みがあるといいですね。

    <出典・引用>
    アメリカ国防総省 プレスリリース
    アメリカ海軍 ニュースリリース
    アメリカ空軍 ニュースリリース
    Image:U.S.Navy/USAF

    (咲村珠樹)

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