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プチブロックでテッカマンブレードを再現 作品愛は30年経っても不変

 2022年で放送30周年を迎えたアニメ「宇宙の騎士テッカマンブレード」。

 記念すべき1回目の放送日である2月18日は、Twitter上で「テッカマンブレード」がトレンド入りするなど、現在も多くのファンに愛されている作品です。

 Twitterユーザーの鏡坂はるかさん(以下、鏡坂さん)もまた作品を愛するひとり。当日は、プチブロックで制作したテッカマンブレードのファンアート作品を紹介しました。

  • 「テッカマンブレード放送開始30周年記念日だそうなので・・・過去一の閲覧数だったブレードをRTしておきます。
    テッカマンブレード30周年本当におめでとうございます(*´▽`*)
    そしてDボゥイの未来に祝福を!」

     この日、トレンドにあわせてお祝いツイートをした鏡坂さん。さらに1年前のツイートも引用しています。そこに写っていたのは、「テッカマンブレード」をプチブロックで再現したファンアート。鏡坂さんが制作者です。

     幼少期より、レゴブロックをはじめとしたブロック玩具に興味を持っていたという鏡坂さん。しかし高価なため、自身にとってそれは「高嶺の花」でした。

     そんな中、ある日偶然ダイソーに立ち寄った際に見かけたのが、1セット100円(税別)で購入できる玩具「プチブロック」。

     「ポテンシャルの高さに魅了されましたね」と鏡坂さんは、子どもの頃からの念願も叶い創作活動に没頭。現在は活動歴4年目を迎えるアマチュアビルダーとなっています。

     「作品としましては、『プチブロックでの原作再現』『オリジナルデザインの可変玩具』が主軸です。前者に関しては、『自分が欲しかった既存玩具を、ギミック含めてブロックで完全再現もしくは自己流アレンジ再現』を施しています」

    かつて自分が欲しかった既存玩具をプチブロック化している投稿者。

    マクロス・バルキリーも再現。

    聖闘士星矢

     本作「テッカマンブレード」に関しては、自身がブロックビルドを初めて1か月ほどの時に作った最初期の作品。それ以前に作った作品が消化不良の出来だったため、リベンジとして題材にチョイスしたそうです。ちなみにその作品とは、「スリムマッチョなプロポーション」という共通点があったとのこと。

    スリムマッチョなプロポーションが製作のきっかけのひとつ。

     しかしながら、活動を始めて間もなかった当時。制作においては、プチブロックの商品事情も含めて様々な苦労が。

     「当時はプチブロックの種類も少なく、タイルやスロープといったものもありませんでした。『どうしたらブレードの曲面を上手く表現できるか』『いかにアニメ画に近づけるか』という部分には苦労しましたね。そこを追求した結果、作品自体が大きくなってしまいました」

     投稿写真では分かりにくいですが、本作の全長は43センチ。また「大型化」の結果、ブロックの一部には重量負けが発生。当時は貴重だったというボールジョイントを、自重により多数破損してしまうという“損害”も。

     一方でこだわったのが「可動性」。テッカマンブレードといえば、本作にも取り付けてある「テックランサー」や、細身の肉体をコンパクトにしてラダム獣たちに突進する「クラッシュイントルード」など、アクションシーンも魅力のひとつですが、鏡坂さんはそれを可能な限り再現。

    ビルダー歴1か月の制作だったものの、可能な限りのギミックを再現。

     各関節や脇部分のスラスターや必殺技「ボルテッカ」など、当時持ち合わせていたスキルを限界まで発揮したフォルムに仕上げました。

    必殺技「ボルテッカ」。

    自身にとっては思い入れの作品。テックセッター!

     「私にとって至極の作品です。確かに作画の不安定さはありますが、それを跳ね返すほどの物語としての壮絶さ、『スペースオペラ』をイメージし作曲された劇中のBGM、そして各キャラクターたちの苦悩と願い。それらが絶妙なバランスを保ちながら、ジェットコースター的なストーリー展開は最後まで目が離せませんでした。見終わった後にただ一言、『良かった……』と感じられる作品です」

    直近の投稿では作品をメンテナンスする様子が。

     「宇宙の騎士テッカマンブレード」の魅力について語る鏡坂さん。当時の熱を思い出したのか、先日は作品のメンテナンスを敢行し、各部ジョイントの交換をされています。その姿は、まるで「時の止まった家」にいるかのごとく童心にかえったものとなっていました。

    <記事化協力>
    鏡坂はるかさん(@famrv51)

    (向山純平)

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