長崎県のアメリカ海軍佐世保基地に2021年11月17日、新たにドック型揚陸艦ラシュモア(LSD-47)が到着しました。これはアメリカ海軍が定期的に行なっている艦艇の配置転換によるもので、ラシュモアは9月に離日した前任のドック型揚陸艦ジャーマンタウン(LSD-42)に代わり、日本を拠点に海兵隊戦力の輸送を担います。
ラシュモアは、ホイッドビー・アイランド級ドック型揚陸艦の7番艦として1991年6月に就役。名前の由来は、4人の大統領の顔が彫刻されていることで有名なサウスダコタ州のラシュモア山です。
これまでもアメリカ太平洋艦隊に配属され、中東をはじめとするインド太平洋地域で活動してきたラシュモア。1997年にはアメリカ海軍初の「スマートシップ」として改修を受け、電子海図をはじめとする統合型艦橋システム、自動化された操艦システムを搭載し、乗組員の負担軽減を実現しています。
ラシュモアを部隊へ迎え入れた第11水陸両用部隊(PHIBRON 11)司令官のグレッグ・ベーカー大佐は「ラシュモアは非常に高い評判を得ており、私はラシュモアの乗組員が、前任艦であるジャーマンタウンが去ったところからシームレスに任務を再開してくれると確信しています。艦長のエミリー・ロイス中佐は佐世保と部隊に豊富な経験をもたらし、ラシュモアがアメリカの遠征打撃群に一段と高い水準の卓越性を与えることを嬉しく思います」との談話を発表しています。
ラシュモア艦長のエミリー・ロイス中佐は、着任に際し「ラシュモアと乗組員は、海軍と我が国の前線における“槍の穂先”として任務にあたることを楽しみにしています。私たち乗組員一同はアメリカの優れた遠征打撃群とともに活動すると同時に、新しいホスト国(日本)や同盟・パートナー諸国とのポジティブな関係を築く準備を万端整えています」との談話を発表しました。
今後、ラシュモアは沖縄の海兵隊戦力と一体になり、日本をはじめとする周辺地域における有事に備えるほか、各国との共同訓練を通じて結束を強めるとともに、部隊の相互運用性を高めていきます。
<出典・引用>
アメリカ海軍 ニュースリリース
画像:U.S.Navy
(咲村珠樹)