ネット上で度々見かける「ケンタッキーフライドチキンを食べた後の骨で絶品スープが作れる」という話題。ずっと気になっていたのですが、ケンタッキー自体行くことも無かったので、忘れかけていたところ……人からいただく機会がありました。
折角なのでと、話題のスープに挑戦してみましたよっと。
■ 大まかなレシピ
ネットで検索したところ、大まかな手順は以下の通り。
【ネットで見たレシピ】
1:食後の骨を軽く水で洗う
2:鍋に入れて骨が軽く浸る程度に水を注ぐ
3:中火で20分
これを参考に早速ためしてみます。
■ 実験
ネット上だと大まかなものしか見当たらなかったので、1人分を目安に計量しつつやってみました。
まず材料となるケンタッキーフライドチキン。今回は5個入りをいただいたので、食べることからはじめます。
■ ケンチキは酒のつまみに最高
実は学生時代にケンタッキーでアルバイトをしていたことがあります。「クリスマスはケンタッキー!」を別の意味で過ごす学生時代だったのです……。そんなことはいいとして、その際先輩から教わったのが「ケンチキは酒のつまみに最高」。
うん、先輩の教えには従わないとな。というわけで、ビールを用意して材料確保を行います。
今まで何度かこの食べ方をしたことがありますが、ビールとケンチキの組み合わせは本当に最高です。買ってきた後少し冷めてしまった場合には、以下の手順で温めてみてください。
【冷めたチキンの温め方】
1:1個につき20秒を目安にレンジでチン!このときラップはしないでください。
2:1個ずつアルミホイルに包んで、180~200度に温めたオーブンで5分から8分程加熱。
アルミホイルに入れなくても大丈夫ですが、その場合水分が飛びすぎて表面カリカリ、中はパサパサになる時があります。
ケンタッキーでは圧力をかけ時間をかけて「カリカリではなく、ふっくら柔らかくジューシー」になるようチキンを揚げています。お店でできたてを食べても、カリカリではなく気持ちしっとりしているのはそのためです。もし同じものを再現したいのであれば、アルミホイルで包んで焼くことをおすすめします。
■ 作ってみる
1:軽く水洗い
食べ終わったら、骨とカスをあつめます。水洗いは軽く流す程度に抑えてください。あまりやりすぎると風味が飛ぶそうです。
2:鍋に入れる
今回は1人分の量を探りたいので、ネットで見た1人前3個分説を採用してみます。鍋に水洗いした骨を並べます。その上に、少し浸る程度に水を注ぐとあるので、計りながら入れてみました。計ってみたところ、3個分に対し浸る程度は大体500ccのようです。
500cc注いで、ここから20分中火で煮ていきます。
ちなみに筆者は普通の鍋ではなく、土鍋を使っています。土鍋の熱伝導率はあまりよくありませんが、火で加熱することで遠赤外線が放射され素材を内部から温め、素材のうまみをそのまま引き出すことができると言われています。スープ以外にも、カレーや肉じゃがなど煮込み料理にはおすすめですよ。普通の鍋とちょっと違った仕上がりになります。
3:白濁白湯スープの完成!
あの食いカスがこんなに綺麗なスープに……。本気で驚きました。
鍋からスープだけ出して計ってみたところちょうど200cc。かなり水分が飛んだことがわかります。もしかしたら、中火じゃなくて弱火でも良かったかもしれません。
4:ほんのり塩気のある上品なスープ
一口飲んでびっくり。ほんのり塩気を感じる優しい白湯スープ。お店で出されるものと大差ないような。まさかあのカスからここまでなるとは思いませんでした。
想像していたより簡単に、なのにお店で出されてもおかしくないレベルのスープになりました。スープをベースにした鳥鍋、おじやなど、色んな用途で活躍しそうです。
でも塩気はというと、「ほんのり」程度なので、好みで塩を足すなど調えた方が良さそうです。もしケンタッキーを食べることがあれば、ケンチキ骨スープ。是非お試しあれ。
【今回作ってみた1人分の材料目安】
・フライドチキン3個分の骨
・水500cc
(文:宮崎美和子)