2012年12月29日に開催を控えた「コミックマーケット83」。今回は29日から31日までの3日間、東京ビッグサイトで開催されます。
既に公式サイトでも発表されていますが、今回「黒子のバスケ」関連は準備委員会に脅迫状が届けられた影響で参加が見合わされている状況。
そういう微妙なタイミングではありますが、「おたく業界」に関してはコミケといえば年に2度しかない重要なお祭り!もとい聖戦!
【関連:コミックマーケット83・「黒子のバスケ」関連が参加見合わせ】
開催を目前にして、コミケ初参加には少しだけ役にたつかもしれない「コミケあるある」をご紹介したいと思います。
--拍手で開場・終了を知る
コミケでは開場時間と終了時間になると「素敵な声のお姉さん」によるアナウンスがそれを知らせてくれます。
恒例として参加者全員が、そのアナウンス終了とともに拍手をしてそれを祝う・労うという行為が行われるのです。
初参加の人は、突然周囲の人が爆竹ばりの拍手をするのに驚くことでしょう。そういう場合には「郷に入れば郷に従え!」一緒に、爆竹ばりで拍手をしてみてください。ちょっと楽しくなるはずです。
--ビッグサイトのATMからお金が引き出せない
当日想定外の戦費がかかりすぎ、急遽ビッグサイトのATMで軍資金を補充する参加者が多く見受けられます。そのため、コミケ期間中にはATMが「お金もうありましぇーん」という状態になることがしばしばです。
必要以上のお金を持ち歩くのは、安全上お勧めできませんが、「予定よりは気持ち余分に」持っていくといいでしょう。
--自販機の飲み物が全て売り切れ
コミケには1日あたり18万人前後の参加者が集います。そのため、ビッグサイトに常設してある自動販売機のキャパシティをあっさり限界突破してしまいます。
そのため、「売り切れ」の文字を見ることはあっても「販売中」の文字を見る事が希なほどです。(冬コミの場合には、夏コミに比べ「販売中」の文字を見れる確立はぐっと高くなります。)
当日参加する人は、できるだけ事前に自分の飲み物を持参することをお勧めします。
--場内で走ると怒られる
エスカレーター、階段、とにかく場所を問わず全てでコミケ期間中のビッグサイトでは、全時間「走る行為禁止」となります。
これは筆者の経験ですが、「誰も人がいないから」と思い、軽くダッシュしていたら、どこで見ていたのか優秀なコミケスタッフにあっさり見つかり叱られてしまいました。それぐらい当日はコミケスタッフは「走ること」に敏感になっています。
なお、コミケスタッフに注意された場合にはきちんと従ってあげてください。彼らは趣味で注意しているわけではありません。大勢の人の安全を守るため、「コミケ愛」をもって参加者全員一律に同様の態度をとっているだけなのですから。
--冬コミ中のビッグサイトは異常なまでの極寒地帯
夏コミ期間中には場内に「コミケ雲が浮かぶ」という伝説もあるコミケですが、冬コミに関してはそんなことはありません。(夏コミでも蒸気で場内に雲ができることは絶対にありませんが……)
とにかく極寒です。特に西館。企業ブースや一部サークルのあるエリアですが、こちら側は海に面しており、特に海風が寒い以上に痛いです。
西館の待機列はその海側に設けられることも多く、それこそ開場まで待機列に並ぶ数時間は身を切る寒さと戦わねばなりません。当日は充分な防寒着・ホッカイロ・できれば暖かい飲み物入りの水筒持参。これらをお勧めします。
--携帯電話がつながらない
これはもう有名な話ですが、コミケ会場では「携帯電話はただの箱」です。
つまり全くつながりません。
ドコモなどはビッグサイト近くに、期間中臨時アンテナを増設する程の対応をとっていますが、それでも全くつながりません。これは筆者の知るところ、全キャリア一律です。
そのため、会場内で待ち合わせする場合には、事前に綿密な打ち合わせをしておくことをおすすめします。(再会場所も同じくです)
それでも会えない、知り合いとはぐれてしまった場合には……残念ながら諦めるしかありません。
--無線を使っている人がいる
コミケ会場では先にもふれたように、携帯電話が一切使えません。
そのため、コミケ上級者になると、無線機を導入して、仲間同士連絡がとれるようにしている人たちがいます。
何か重大事件に直面している秘密結社の方や、戦場へ向かう無線兵という訳ではありません。参加者皆さんのお仲間か、もしくは優秀なコミケスタッフです。
見かけても何かされる訳ではありません。安心してください。
--コミケスタッフの注意が名言すぎる
コミケ期間中、運営のお手伝いをするボランティアスタッフこと「コミケスタッフ」。
一説には、1コミケに参加するコミケスタッフは1国の軍に匹敵する能力を秘めているとか……。ただし、その能力は極端に「行列を作ること」「走らせない事」に振られているそうですが……。
という話はおいといて、コミケ期間中、コミケスタッフの名言が最近Twitterなどを通じて話題になっています。
コミケ期間中には場内で多くのコミケスタッフを見つけることができるかと思います。
待機中など特に名言が多く聞かれます。参加するかたは、こういうことも楽しみにしてみてください。
▽コミケスタッフ名言例
・倒れないようにお願いします!こんなとこで倒れても、二次元には到達できません!
・今の話が分かったという人は手を挙げてキラッ☆してくださーい
・あと同人誌3冊分詰めてください!
・エスカレーターは誰も乗っていない段を一段作ってからお乗りください!その段はあなたの戦利品の指定席になります!
・詰めてください。密着してください。男性しかいないので問題にはなりません。多分。
・みなさん、この階段の上には人の欲望の数だけ行列があります。心してかかって下さい。
--萌え紙袋のまま電車にのる同志が多数
コミケ西館では、「エロ萌え紙袋」から「普通の萌え紙袋」までいろんなものが配られています。
普通に考えればそうした紙袋をもって、自宅最寄り付近の電車に乗ることはちょっと躊躇われるかと思いますが、そこはコミケマジック。「ディズニーランド効果」と同じく、期間中にはあちこちの路線でそうした「萌え紙袋」を持った人が多く見られます。
最近では、あまりにエロな紙袋な場合には、同乗する子供などに配慮して、会場から出たあと、持参した普通の紙袋に入れ替えるなどする人も増えています。
コミケは楽しいものですが、参加しない人にとってはそうした紙袋は驚くこともあるでしょう。ちょっとした配慮で最後までコミケが楽しくなる。そうした事もどうぞコミケに持って行くとよりコミケが楽しくなるかもしれませんね。
(文:栗田まり子)