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【バレエと生理】レッスンや本番と生理が重なったらどうする?

update:

 女性がバレエをするうえで、生理時の不安は避けて通れません。

レッスン中に経血が漏れたらどうしよう?
舞台本番と生理が重なりそう……

 こんな不安を抱いたことがあるのは筆者だけではないはず。

  •  今回Instagramの質問機能を使って、バレエ経験者に生理とレッスンやリハーサル、舞台本番が重なったときの工夫を尋ねてみました。

     「こんな方法もあったのか!」と思うような工夫も。ぜひ本稿を参考にして、生理時でもバレエを楽しんでください!

    ■ 【大前提】無理は禁物!

     まず大前提としてお伝えしておきたいのが、生理痛が辛いとき、気分が沈んでレッスンに集中できなさそうなときは、無理せずレッスンを休みましょう!

     身体や心が不調な状態でレッスンに参加すると、怪我をしたり生理痛が悪化したりする可能性があります。

     生理に慣れていない子どもや生理痛が重い方は、事前に先生に事情を説明しておくのもよいでしょう。ご自身の体調・心の状態を見ながら、このあと紹介する工夫を取り入れてください。

    ■ クラスレッスン・リハーサルと生理が重なったとき

     筆者が行ったアンケート(※)では、大きく分けて「生理用品の工夫」「レッスン着の工夫」の2つがあることがわかりました。

    ※アンケートについて:Instagramストーリーズの質問機能を使って実施。「クラスレッスン・リハーサル時」と「舞台本番」の2パターンにわけて質問し、合計25件の回答がありました。

    ・生理用品の工夫

     筆者が行ったアンケートでは、大きく分けて、ナプキン派・タンポン派・そのほかの生理用品派にわかれました。

    ▼ナプキン派
     ナプキンのみを使用する場合は「スポーツ用ナプキンを使用する」と答えた人が多かったです。スポーツ用のナプキンは、ズレにくいことが最大の特徴。脚を高く上げたりジャンプをしたりと動き回るレッスン時にぴったりです。

    ▼タンポン派
     レッスン・リハーサル時に使う生理用品として、最も多かったのはタンポンでした。ナプキンに比べて漏れやズレの心配が少ないため、レッスン・リハーサル時に適しています。なお、取り替える時間がないときのために、ナプキンとタンポンを併用するという方も多くいました。

    ▼そのほかの生理用品派
     そのほかの生理用品として挙がったのは、吸水ショーツです。吸水ショーツとは、ショーツが経血を吸収する作りになっているサニタリーショーツのこと。吸収量が多い吸水ショーツを使えば、長時間のリハーサルなど、なかなかトイレに行けないときにも安心です。タンポンや月経カップなどに抵抗がある方に特におすすめです。

     また、月経カップを使用している人もいました。月経カップとは、天然ゴムや医療用シリコンなどで作られたカップ型の生理用品。膣内に挿入し、カップ内に経血を溜めて使用します。

     個人差はありますが、月経カップは4〜8時間ほどの使用が可能です。正しく使用できれば漏れの心配が限りなく減るため、生理のことを気にせずレッスン・リハーサルに集中できます。アンケート回答者によると「正しい位置に入れられたら、生理であることを忘れるくらい快適」とのことです。

    ・レッスン着の工夫

     生理用品でなく、生理時はレッスン着に気を使っているという方も多くいました。

     最も多かったのは、スパッツやスパッツ付きのスカートを着用するという意見。ナプキンの羽が見えなくなりますし、万が一、経血が漏れてしまった場合もわかりづらくなります。

     また、なるべく濃い色のレオタードを着るという方も。タイツも、生理時は黒のタイツやレギンスに変えるという意見も集まりました。

    ・そのほかの工夫

     アンケートで寄せられた、生理用品やレッスン着以外の工夫や心がけを紹介します。

    ・事前に鎮痛剤を飲んでおく
    ・行けるときに必ずトイレに行き、経血量が少なくても必ず生理用品を取り替える
    ・無理はしないけど、できるだけ生理のことを気にしないようにする

     個人的には、2つ目の「行けるときは必ずトイレに行き、必ず生理用品を取り替える」という心がけが特におすすめです。

     レッスンやリハーサルに集中していると、いつのまにか結構な量の経血が出ていたという経験はきっと誰もがあるはず。特に、リハーサルはトイレに行けるタイミングが少なくなりがちです。行けるタイミングで必ずトイレに行くようにすると、漏れの心配が少なくなります。

    ■ 舞台本番と生理が重なったときの工夫

     舞台本番と生理が重なったときは、レッスン・リハーサル時とは違った不安が襲ってきます。万が一、経血が漏れてしまった場合、観客に気付かれてしまったり衣装を汚してしまったりする可能性があるのです。

     アンケートでは、「ピルで生理日をずらす派」と「生理用品を工夫して乗り切る派」の2つにわかれました。

     生理周期が安定している人の場合、低用量ピルや中用量ピルを使って生理日を意図的にずらす「月経移動」も選択肢のひとつです。

     生理用品を工夫する場合、就寝用の大きいサイズのナプキンを使う、スポーツ用のナプキンを使う、タンポンとナプキンを併用するという方が多いようです。

     スカートが横に張っている「クラシック・チュチュ」の衣装の場合、動きの中でパンツ部分や股ぐりが見えます。そのため、薄めに作られているスポーツ用のナプキンやタンポンが向いているでしょう。

     逆に、長めのスカートが下に向かっている形の「ロマンティック・チュチュ」の場合は、クラシック・チュチュに比べて、スカートの中が見えにくいです。(動きによっては見えます)

     このように、衣装の形や動きに合わせて生理用品を選ぶのもおすすめの考え方です。

     生理が重いときや、経血量が多い日と舞台本番が重なってしまった場合は、友人や先生に伝えておくのもよいでしょう。忙しさにもよりますが、トイレのタイミングに配慮してもらえたり、万が一、経血が漏れた場合にすぐに気付いたりできます。

     万が一、経血が漏れて衣装を汚してしまった場合は、すぐに先生に伝えましょう。すぐに処置すれば血の染みを取り除けることが多いです。

     クラシック・チュチュを着る場合、衣装から生理用品がはみ出ていないか友人に見てもらうのもおすすめです。自分でははみ出ていないと思っていても、動きの中で見えてしまう可能性があります。

     また、生理時は替えのタイツを持っておくと安心です。

    ■ 生理でも工夫してバレエを楽しもう!

     何かと不安が多い生理時ですが、工夫次第でバレエを楽しむことができます。

     体調や心の状態を見つつ、ぜひ今回紹介した工夫を取り入れてレッスン・リハーサル、舞台本番を乗り切ってください!

    (上村舞)

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  • 上村舞Writer

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    福岡県出身。大学卒業後、検察事務官として検察庁で勤務。退職後はフリーランスのWEBライターとして、20年以上続けるバレエや法律、地元・福岡の記事を執筆している。今も週4回レッスンに通い、舞台に立つほどバレエが大好き。

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