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【うちの本棚】200回 バットマン/桑田次郎

バットマン「うちの本棚」も今回で200回となります。個人的な趣味ばかりで恐縮しますが、ここまで続けてこられたのも皆様のお蔭だと感謝しております。
 200回目の作品として取り上げるのは、桑田次郎版『バットマン』です。

 これまで単行本化の要望が多くありながら、諸般の事情で実現しなかった本作が、連載から50年近くを経てついに単行本化されたことは、漫画出版史に残る出来事でしょう。

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バットマン/桑田-1 バットマン/桑田-2 バットマン/桑田-3

  •  本作はアメコミ版『バットマン』をもとにテレビドラマ化され、日本でも放映された実写ドラマ『バットマン』のコミカライズ作品である。
     版権等の問題から連載から50年近くを経た2013年秋まで、単行本化されることがなく、作者である桑田次郎のファン、作品自体のファン双方から単行本化の要望が高かった作品である。
     正直、このまま単行本化されることはないのではないかと思っていた作品でもあり、日本の漫画出版史において、手塚治虫の『新宝島』の復刻と同等の価値があるのではないかと思う。
     もともと桑田次郎の画は硬質な線が特徴であり、デッサンもしっかりしているので原作がアメコミである本作を担当するにうってつけの人材であったのは頷ける。またほとんどの作品でアミを使わない作画スタイルもアメコミ的な印象に近いものがあるだろう。
     本書の2巻では桑田自身のコメントが掲載されているが、作者としては当初もっとアメコミ的な画風を検討していたとのことである。ほかにも連載作品を抱え、作画スタイルを変えている時間的余裕がなかったことから、それまでどおりの作画スタイルで描いたということだが、『バットマン』の世界観を見事に描きあげていたのは、本作をご覧になればわかることだろう。
     テレビドラマのコミカライズ、と冒頭に述べたが、実際にはテレビドラマのシナリオに沿ったものではない。むしろアメコミ版をベースにして、桑田なりのアレンジを加えた作品になっている。
     残念なのはペンギンやジョーカー、キャットウーマンといったお馴染みのキャラクターが登場しないことだろうか。桑田の描くキャットウーマンも見てみたかった気がする。

    初出:少年画報社「少年キング」1966年23号~1967年15号
       少年画報社「少年画報」1966年7月号~1967年4月号

    書 名/バットマン(全3巻セット)
    著者名/桑田次郎
    出版元/小学館クリエイティブ
    判 型/A5変
    定 価/7600円+税
    シリーズ名/復刻漫画シリーズ
    初版発行日/2013年10月30日
    収録作品/バットマン(1、2巻「少年キング」版、3巻「少年画報」版)

    (文:猫目ユウ / http://suzukaze-ya.jimdo.com/

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    フリーライター。ライター集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
    『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
    女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。
    本コラム「うちの本棚」は作者・テーマ別にして「ブクログのパブー」から電子書籍として刊行しています。
    また最近は小説の執筆に力を入れています。
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