「秘伝のソース」というと、皆さん一体何を思い浮かべますか?老舗料理屋で、長年受け継がれてきた「秘伝のソース」の方ではないでしょうか?

 一般の感覚だと、とても美味しいもののように思われますが、同じ「秘伝のソース」はソースでも、プログラマーという職業の人らにとっては、こうしたソースは「身の毛もよだつ」ものなのだとか。

 一体何が彼らをそんなにおびえさせるのか?知人のプログラマーに聞いてみたところ、『「創業当時からの秘伝のソース」は特にヤバく「腐っている臭いしかしない」』という更にわかりにくい意見が……。

 プログラマー用語でいう「ソース」をまず軽く説明すると、こちらのソースは本来「ソースコード」と言われ、コンピュータプログラム(ソフトウェア)の元となる文字列のこと。要するに、コンピューター上に命令する「呪文」を書き並べた「呪文書」といったところでしょうか。

 プログラマーの世界では、先代から「ソース」を受け継ぐ際には、基本仕様書と言われる「伝説の書物」を一緒に受け継ぐべきなのですが、よほどのしっかりした会社でない限り仕様書をまともに残している場合はすくなく、ソースだけが最新ということが多いそうです。
そのため、受け継ぐ者はまず自力で内容を把握し、後にきちんと動作させなければなりません。

 しかし、様々な人が時代時代で引き継いできたものなので、見た目は完璧でも、実は微妙なバランスで動作している場合が多く、ちょっと手を加えただけで動かなくなったり、問題を起こすことがあるそうです。
そのため、こうした「秘伝のソース」と言われるものは、特に忌み嫌われるものなのだそうですよ。

■「秘伝のソース」引き継ぎ経験者からの絶望の声 

・取得されるデータがおかしいと思ったら、設定によって取得されるデータが変化する仕組みだけハードコーディングされていて絶望した。

・仮に仕様書が残っていたとしても、仕様書自体が摩訶不思議状態の時もあるしなぁ

・//なぜかここを消すとうごかない

・ 「//なぜかここを消すとうごかない」 うん、すごいわかる(死んだ目)

・//がんばれ ←これしか付いてなかったときがあったわ、絶望した

・仕様書どころか、コメントすらまともに書かれて無いソースを見たときは、絶望します。

・ああコメントな。俺も継いだソースに無くて泣いた事あるわ。しかもそれを仕様書を再構築するから一回ばらして調べてみてとか言われて。

・汎用機から引き継いだシステムの秘伝のソースは恐ろしすぎる…System360や370のコードをエミュレーターかまして使ってる所もあるからオソロシヤ

・擬似main、カスタム動的メモリ確保、これらはマジ辞めてくれ。他にも挙げたらキリが無い。

・全ての変数名が何の関連性もない芸能人の名前だった時は笑った

・半端に仕事ができる人ほど「見りゃあ分かる」とか言い訳してコメントも付けやしねえから悲劇は繰り返す

・「秘伝のソースを混ぜろ」と言だす偉い人が数年おきに出てくるのはほんとなんとかして欲しい。

・僕が今メンテしてる機能、僕以外触れなくなってますがヽ(´ー`)ノ

・秘伝のソース(吐血)

※本稿にSNSでつけられたコメントは、後に記事中にまとめることがあります。
※Twitterで投稿する場合にはハッシュタグ「#秘伝のソース」をつけていただけると後で確認しやすく助かります。ご協力ください。

(文:栗田まり子)