何気ない会話の中でふと隠語が使われ思わずクスッと来てしまった。なーんてことありませんか?
例えば有名なものだと「お花摘みに行ってきます」ですが、これはトイレに行くことの隠語になります。さらにこのところ桜の季節に天気予報で使われる「花散らし」が「それ隠語なんじゃないの?」と指摘が相次ぎ、気づいた視聴者が赤面したなんてことも話題になりましたが、今回は特に直接的には言いづらい単語について編集部内でプチブームになっている『官能小説用語表現辞典』からピックアップしてご紹介したいと思います。
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■女性のバスト
大きいとついつい目が奪われがちな女性のバストですが、「おっぱい」や「乳房」は口にだしづらいですよね。
紳士諸君なんか特に。居酒屋トークでも周囲に人がいればそれなりに気を遣います。
そこで、隠語としてオススメなのは「乙女のシンボル」「大切な果実」「まろやかな丘」です。それぞれ実際に小説で使われいる表現なんですよ。
<例文>
夏なのでブラジャーをつけるのは大変暑苦しいので、わたしの乙女のシンボルはカップキャミソールがお気に入りだ。
■尻
バストよりは口に出す敷居が低い言葉ですが、それでも言いづらい人へのオススメは「美しい生き物」「水蜜桃」「真昼の円月」という美しい隠語を編集部はおすすめします。
尻、ヒップ、ケツ。といろいろ表現はありますが、「真昼の円月」なんて特に隠語の方が趣があって響きがよさげですよね。「あのスポーツ選手の真昼の円月引き締まっててかっこいいなぁ」なんてナチュラルに使えば周囲の視線をスタイリッシュにかわせそうです。
<例文>
年齢と共に水蜜桃の下垂が著しい
■男性器
小学生までなら声高に叫んでも眉をひそめられたりしませんが、さすがに成人した大人が直接的に口にすると途端にピンクな雰囲気が漂いかねません。
そういうときはぜひ「空気を抜かれた風船」「白い灯台」「泥鱒のミイラ」「発熱体」を使ってみてはいかがでしょうか?
絶対周囲には気づかれませんし、使うことでわかる人は思わずクスッとさせられそう。また知らない人には耳打ちして教えることができるので、合コントークに使えちゃうかもしれませんね。
<例文>
あらあら、あなたの白い灯台、丸見えよ。
■わかるかわからないかのギリギリで攻める
隠語の魅力はわかるかわからないかギリギリのところで使うからこそ風情があり趣もあります。
明日からは気品すら漂わせて隠語を上手に使い分ける紳士淑女になり、周囲をクスッと笑わせてみてはいかがでしょうか。
▼参考
永田守弘 編 『官能小説用語表現辞典』ちくま文庫 2006年
※参考文献について:本来細かく著者と書籍名を紹介したいところなのですが、書籍名に大人すぎる表現が多いため今回は『官能小説用語表現辞典』ひとくくりでの出典紹介とさせていただきます。
(文:貴崎ダリア)