世の中にはいくら科学が発展してもまだまだ不思議なことが沢山あります。偶然では片づけられない不思議な出来事や、行けば運が上がるという昨今はやりのパワースポットまで。特に土地に関しては「運気」を気にする人はいまだ珍しくありません。

 そんな土地に関する不思議について、不動産会社に勤務するTwitterユーザーの矢島さんが紹介し注目をあつめています。矢島さんはまもなく不動産業界から退くということで、思い出話としてこれまで経験した数々のとんでもトラブルを紹介しています。

■あくまで迷信だけれど……土地にまつわる不思議

 例えば、「(お客さんが)マンションの共有部の廊下で儀式開いてた」や、強烈な体験としては「包丁持って追いかけてきたオーナー」。さらに死体を発見したことなども……。全ての不動産会社でこういう体験があるわけではないとは思うのですが、語る思い出はいずれも強烈。

 そして今回最も注目されているのが「土地にまつわる不思議」。上司から「やめとけっていわれた場所」として5つの条件を紹介しています。

・水が流れ(概念)が悪い家。
・自殺・病死は別に良いけど、押し入り系の殺人事件の家。
・消防署、警察署、病院の直ぐ近く。
・自分の直感でヤバいと思った家、本能大切。
・寺は別に良いけど、神社の跡地だけはヤバい。神様系はマジでヤバい。

 水の流れは、例えば敷地に手入れされないまま放置された古井戸だとかある場所。これについては「水の流れは割と重要らしくて、水が流れず留まる家や部屋はやめとけっていう話を昔された。」とも語っています。

 水は一か所にたまると濁ると同じくで、不浄な場所には不浄なものがあつまり濁るという考え方もあるのでそういう概念から来ているのかもしれませんね。

 またこの中で最も興味を集めていたのは、「寺は別に良いけど、神社の跡地だけはヤバい。神様系はマジでヤバい。」という項目。これについてはいくつかのリプライが寄せられており、特にお寺生まれだという、たつ@トラック泊地提督【甲10】さんの意見「お寺は建物が仏様への窓口で土地はおまけ」「神社は建物がおまけで土地が本体」には千を超えるリツイートがつけられ、注目されていました。

 神社の場合には、石や山、場所などその場そのものをご神体としているところが少なくありません。いくら跡地といえど、場所を大切に残しているところも珍しくなく、建物はないものの「禁足地」として神社が管理していることもあります。土地や場所、そこにあるものが神様だとすれば確かに建物がなくなったとはいえ、神様はまだそこにいるという考え方もできますよね。

■迷信には先人の知恵が込められているのかも?

 今回記事化するにあたり、編集部に対し矢島さんは「あくまで迷信ですよ」とコメントしていますが、いくら元とはいえ神社の跡地にゴミをすてたり、粗相したりしてはいけないという戒めや、「こういう場所は少し騒がしいよ!」「前に悪い事があった場所は何かあったとき思いだし気を病むよ!」という警告が、こうした「迷信」には先人の知恵として含まれているのかな?そんな気がします。

 なお、矢島さんは今後の転職先について「次は私、オカルトや事件に巻き込まれない仕事するんや…丸の内のOLみたいになりたい。儀式に使われたカラスの死体の片付けしない仕事したい…」と希望を述べています……。

 普通そういう体験をする方がめずらしいので、「丸の内のOL」以外はほぼどの会社でも理想にかなうと思われますが、矢島さんはこうした経験を盛り込んだ実体験7割、創作3割の同人シナリオ作品『7割実話のCoC』を発表しています。現在DL販売されており、ブラック不動産屋の従業員となって、不思議な出来事を体験できるそうですよ。本作はシナリオ集『神様のおもちゃ箱』に収録。『やばみ卓通販』にて1000円で販売されています。ブラック不動産屋の従業員職が気になる方は、こちらでプチ体験してみるといいかも?矢島さんの気持ちがちょこっとでも分かるかもしれませんよ。

<記事化協力>
矢島さん(@yashima1108)
たつ@トラック泊地提督【甲10】さん(@tatsu_cook)

(宮崎美和子)