夏の時期の美味しいデザート、桃。体を冷やさない性質でいくらでも食べてしまえそうなジューシーさがたまらないのですが、全国には様々な桃の産地が。そのうちの一つ、福島県の桃は高級品として関東方面を中心に出回っています。そんな桃についてのつぶやきが、ツイッターで話題になっています。
「【知ってほしい】新鮮な桃は固くてパリッとしてるのに糖度が15度以上あります!関西では桃は柔らかいものという認識なのか売り場の販売員さんが何度も『これは青い桃』『何日か寝かせてから食べて』と説明していたのがとても残念でした。そのまま食べて!」と、福島県産の桃について力説しているのは、ツイッターユーザーのこやまさん。
中部地方から西で好んで食べられていてる流通量も多い柔らかい桃が多いのですが、東北の方で主に出回っている桃は、パリッと硬い品種が多い模様。この硬くても十分甘くておいしい桃、リプライでは「水で洗って産毛を取ってそのまま齧るのが好き」という人や、「硬い桃に慣れてしまうと柔らかいのが食べられなくなる」「カリカリの桃最高です!」という反応が次々と。
【知ってほしい】新鮮な桃は固くてパリッとしてるのに糖度が15度以上あります!関西では桃は柔らかいものという認識なのか売り場の販売員さんが何度も「これは青い桃」「何日か寝かせてから食べて」と説明していたのがとても残念でした。そのまま食べて!#ふくしまプライド#まるごと福島フェア pic.twitter.com/xIPS7BeSM0
— こやま (@miyukikoyama) 2018年8月5日
桃は産地によって品種も違ってくるようで、福島県産のももは「あかつき」という品種が多く作られている様です。桃について、TVチャンピオンの元フルーツ王で、岐阜市柳ケ瀬にある大熊果実店の大熊さんにお話を聞いたところ、あかつき自体は早生種・中生種・晩生種のうちの中生種になるとの事で、やや柔らかめな果肉で長野県でも生産が多く、非常に優秀な品種であるそうです。福島県産のあかつきは収穫してすぐでも充分甘く、実も締まっている様ですが追熟するとちょっと柔らかくなるようなので、好みの硬さで食べるのも良さそうです。
大熊さんによると、他にも早生種の白鳳は実が柔らかく、多くの品種の親になっている人気品種です。が、その柔らかさのため輸送中に傷がつきやすく、最近は農家が硬めの品種に代えていく傾向にあるそうです。筆者が住む名古屋市内のスーパーでもよく見かける桃は白鳳が多いという印象があります。
中生種には先述のあかつきの他、山梨県がメイン産地の浅間白桃や、しっかりめの果肉で果皮が赤黒い「なつっこ」など。なつっこは関東中心に人気が高まっていて近年生産量も増えているそうです。
晩生種には、山梨で主に生産されている一宮白桃や長野県や山梨県などで生産されている川中島白桃など。どちらも収穫したては硬く大根並みで、追熟させるとモチモチ食感になります。日持ちがいいのでお盆前に買いだめのできる品種。
一口に桃といっても色んな品種があり、産地によっても味わいや歯ごたえの違いも。追熟させようと冷蔵庫の中で置きっぱなしにすると乾燥してしわが寄ってしまう、なんて残念な事になる事もあるので、日持ちのする品種以外は食べられる分を軽く冷やしてかぶりつくのが良さそうです。
最近ではスーパーでも様々な品種の桃を見かけるようになってきました。購入する地域によって流通しているものも違ってきますが、ちょっと見慣れない桃があったら試しに買って食べてみてはいかがでしょうか。
<参考>
とうほう地域総合研究所 統計からみた福島県の果樹産業(PDF)
<記事化協力>
こやまさん(@miyukikoyama)
大熊果実店@岐阜_柳ケ瀬_フルーツ王の店 大熊さん(@g1905kumasan)
(梓川みいな)