冬になると、こたつにみかんを置くという家庭は多いかと思います。そもそも「みかん」のシーズンは冬ということで、今がちょうど時期となります。

 そんな中、みかんもいいのですが、ちょうど「きんかん(柑橘)」も食べごろを迎えております。

 きんかん!?あまり食べたことがないなあ、という方も多いハズ。筆者もその一人なのですが、ネット上で「たまたまエクセレント」なるきんかんが注目を集めていました。ネーミング的にネット民の関心を誘ったようなのですが、実は「きんかん」の中でも最高級クラス。

 名前はさておき、最高級「きんかん」がどんなものか、興味がわいたのでお取り寄せしてみました。

◼ 完熟きんかん「たまたまエクセレント」とは

 注文から約1か月。ようやく届いた宮崎県産「たまたまエクセレント」は、完熟きんかんのブランド「たまたま」最上位のグレードです。

 宮崎県といえば「マンゴー」が有名ではありますが、実は「きんかん」も名産品。2019年の農林水産省統計によると、生産量は2678.1トンとNo.1。2位の鹿児島県が863.4トンなので3倍ほどの差があり、ぶっちぎりの生産量です。宮崎県では、皮のまま食べることができる「たまたま」というブランドで出荷しております。

たまたまExcellentの箱

 JA宮崎経済連のHPによりますと「たまたまエクセレント」は、糖度18度以上、直径32mm以上の大玉で、かつA品のみの選ばれし「きんかん」。ちなみに今回購入したのは1キロの箱で、価格は4968円(税込)でした。お高い……!

 では箱を開けていきます。パカッ。

「たまたまExcellent」の箱を開けたところ

 何とも高級な箱、そして緩衝材を取り除くと……

箱いっぱいに詰まった「たまたまExcellent」

 いやはや、もはや「きんかん」というよりも、お代官様に上納する「金色に輝く例のブツ……」といった感じ。高級感漂います。

 おもむろに、一つ手にとってみると、今までイメージしていた「きんかん」とは桁違いのサイズ。「みかん」レベルのサイズがあるんじゃないかと思えるほど。こんな「きんかん」は見たことがありません。

手に取ってみると非常に大粒

 では、食べる前に「普通のきんかん」と、「たまたまエクセレント」どれほどの違いがあるのか、実際に比べてみました。

◼ 普通のきんかんと、完熟きんかん「たまたまエクセレント」の違い

 まずは普通のきんかんを用意しました。スーパーで買ってきたものです。

比較用に用意した普通のきんかん

 そしてこの普通のきんかんと、「たまたまエクセレント」どれぐらい違うのか比べていきます。

 まずは大きさを比べてみますと、その違いは一目瞭然。「たまたまエクセレント」は直径32mm以上ということですが、こうして比べてみると明らかにその大きさが違うのがわかります。

普通のきんかんとたまたまExcellentの大きさ比較

 そして半分に切ってみると、また明らかな違いがあります。「たまたまエクセレント」は、ただ大きいだけでなく、果肉もパンパンに詰まっているのがよくわかります。皮だけとか、タネばっかりなど、いわゆる「見掛け倒し」ではないようです。

普通のきんかんとたまたまExcellentの断面比較

 続いて重さを量っいきます。普通のきんかんは22gです。

普通のきんかんの重さは22グラム

 「たまたまエクセレント」は、なんと28g。6gも重い。ちなみに、1キロ入りの箱には約40玉入っておりますので、平均サイズは25gという計算となります。

「たまたまExcellent」の重さは28グラム

 断面を合わせて比べてみると、大きさの違いは明らか。「たまたまエクセレント」の方が一回り以上大きいことが分かります。

断面を合わせると大きさの違いは明らか

◼ 完熟きんかん「たまたまエクセレント」を食べてみる

 いよいよ「たまたまエクセレント」を食べていきます。

 実は「たまたまエクセレント」は、皮付きのまま食べられるということで人気なのですが、ちょっと抵抗があります。柑橘類を皮付きのまま食べるという行為が今までなかったので。

 なにはともあれ、口に入れると予想とはだいぶ異なり、まず最初に感じたのは衝撃的な甘さ。酸っぱいという感覚よりも、甘く芳醇でフルーティな味わいといいった感じが非常に強い。これが「糖度18度以上」という強みがなせる技なのか。

 心配だった皮の苦味はほとんどなく、とにかくサラッとした甘みが強く、かつしつこくない。

たまたまExcellentの断面

 これが「きんかん」本来の甘みなのか、それとも「たまたまエクセレント」だけなのか。

 念の為、「普通のきんかん」を食べてみましたが、確かに甘みは感じるものの「たまたまエクセレント」ほどではない。皮の渋みも若干残るので、いかに「たまたまエクセレント」の甘さが強いかが改めてわかりました。さすが、糖度18度以上、直径32mm以上の大玉という非常に厳しい条件の選ばれし3%のエリートきんかん。

 これは、2個・3個と次々と食べていけそうです。もしかすると「みかん」より食べやすく、かつ「皮」も残らないのである意味エコな食べ物なのかもしれません。

 宮崎産「たまたまエクセレント」、値段としては「みかん」に比べると割高になってしまうのですが、一度で良いからこの味を知っておくというのは非常に価値のある体験になるかと思われます。

 今回はお試し、という形でゲットしましたが、冬のこたつに「みかん」ではなく「たまたまエクセレント」を並べる選択肢、これはアリです。

<参考>
JA宮崎経済連 宮崎県産農畜産物「きんかん
政府統計ポータルサイト「e-Stat」 令和元年産特産果樹生産動態等調査(2019年)

(たまちゃん)