2021年の干支は丑ですが、ツイッターではリンゴでつくられた会津地方の郷土玩具「赤べこ」の姿が先日投稿され、注目をあつめました。

 元々赤べこは、福島県会津地方に昔から伝わる子どもの郷土玩具。「厄除け牛」や「幸運の牛」とも言われている、魔除けや疫病除けの縁起物です。和紙を重ねて貼り付けて作る赤べこは、首がゆらゆらと動いてユーモラス。そんな赤べこをリンゴで再現してみたら、思った以上に赤べこになっています。

 リンゴの赤べこを作ったのは、「New草花あそび研究所」の所長であるinoriさん。「今日は『赤べこ』が作りたくなり、家にある赤いものを探すとリンゴがありました。慎重に切って組み立てて、赤べこができました。目は二種類の太さのストローで型を抜き、鼻はごま塩の胡麻です。頭と体は楊枝で繋げました。リンゴの柄が尻尾です。お正月にいいかな」と、リンゴを切って組み立てた赤べこをツイッターに投稿しています。

 さらに、作り方やきれいに作るコツを動画にし、後日ツイッターに投稿しています。この動画とinoriさんの解説によると、洗っただけのリンゴではつやがないので、洗った後に布などでつやが出るまできれいに磨く事、リンゴの軸の部分をしっぽにするので、リンゴの縦1/3程度を切ってしっぽが程よい高さになるようにする事、切り口部分の変色を防ぐために薄い塩水を切り口につける、などがコツになっているとの事。

 より本物の赤べこに近づけるために、足の部分になる切り口や耳、首になる部分に海苔を貼り付けて陰影や本物の赤べこのような黒色を足したり、和柄のシールなどを胴体に貼ったりすると、さらに縁起物感が増します。

 この赤べこを見た会津地方の方々からは喜びの声が続々。そして、さっそく作ってみました!という声まで届いています。

 作り方は次の通り。

1.よく磨いたリンゴを縦に置き、軸から1/3程度のところからカット。この時、リンゴの軸の部分は牛のしっぽとなるので、その向きを考慮しながらカットする。

2.断面を下に置き、リンゴのお尻部分を切り落とす。

3.両側面を、赤べこの足が残るように小さく切り落とす。

4.1で切り落とした残り1/3ほどから、頭の部分を切り出す。

5.切り落とした残りで小さな三角を2つ作り、赤べこの耳に。

6.胴体の首にあたる部分に楊枝を刺し、頭部分を固定。この時、胴体側の切り口に合わせて切った海苔を貼り付けるとよりそれっぽい感じに。付けた頭に耳を乗せます。

7.タピオカ用の太いストローと通常サイズのストローで目の部分をくりぬき、重ねて顔に貼り付ける。ストローがなければ海苔パンチやハサミなどで丸く切り抜きましょう。目を黒くしたい場合は、海苔を切って貼ればOK。

8.他の切り口も、切った皮の部分から海苔を切り出して貼り付けると赤い足がより引き立ちます。

9.最後に、シールなどでデコレーションすれば立派な赤ベこが完成!

 手順に従えばそこまで難しい内容ではないので、お節料理に華を添える縁起物として作ってみるのもいいかもしれませんね。

https://twitter.com/kusabanaasobi/status/1341679413864194048

<記事化協力>
inoriさん(@kusabanaasobi)

(梓川みいな)