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アメリカ特殊作戦軍 新しい分隊支援火器にSIG MG338を採用

 アメリカ特殊作戦軍(USSOCOM)は、M249に代わる新しい分隊支援火器として、SIG SAUERのMG338軽機関銃を採用。SIG SAUERは2020年1月15日(現地時間)、すでにサプレッサーなどオプション品や弾薬を含めた全数を納入したと発表しました。

  •  SIG SAUER(ドイツ語読みで「シグ・ザウアー」または英語読みで「シグ・サワー」と発音)はスイスとドイツにルーツを持つ銃器メーカー。現在はアメリカのニューハンプシャー州ニューイングトンに本社を置いています。

     アメリカ特殊作戦軍は2017年から、現在使用しているM249(MINIMI)軽機関銃に代わる新たな分隊支援火器として、より威力が大きく、有効射程距離の長い軽機関銃を選定する「LMG-M(Lightweight Machine Gun-Medium)」プログラムを開始。要求項目として、弾薬は.338ノルマ・マグナム(8.58×70mm)を使用し、ベルト給弾で最大5000発の発射が可能かつ、最大約2000m離れた車両や目標に対して十分有効な命中精度を持つものとされました。

     使用弾薬とされた.338ノルマ・マグナムは、2008年にスウェーデンのノルマ(Norma Precision)によって発表された比較的新しい弾薬。アメリカ特殊作戦軍では、2019年3月11日付でバレット・ファイアーアームズに発注したアドバンスド・スナイパーライフル(ASR)の弾薬として.338ノルマ・マグナムが採用されています。

     SIG SAUERのMG338は、折りたたみ式ストックと銃上部にキャリングハンドルを持つ軽機関銃。各部に樹脂部品を採用し、未装填時の重量は9kg以下と軽量なのが特徴です。また、近年の銃器でトレンドとなっているモジュラーシステムの採用により、任務に応じて様々な仕様に仕立て上げることが可能です。

     採用されたMG338には、発射音を低減させるだけでなく、体に有害な装薬の燃焼ガスも拡散させにくくする、新世代のサプレッサーもセットとなっています。全長24インチ(約61cm)の銃身は迅速に交換でき、連射時の熱膨張により命中率が低下した場合でも、すぐに射撃を継続することができます。毎分600発とM2重機関銃と同等の連射速度を誇りますが、発射時の反動を軽減するシステムも搭載され、射手の疲労軽減にも配慮。

     SIG SAUERのロン・コーエンCEOは「MG338が安全試験をクリアし、USSOCOM(アメリカ特殊作戦軍)へ納入されたのは、歴史的な一大事といえます。この10年で新しい機関銃と弾薬、サプレッサーが同時に採用されたのは初めてのこと。MG338の広範囲に渡る卓越した性能、耐久性、安全性を物語るものです」と、今回の採用・納入に関してコメントしています。

     モジュラーシステムの採用により、MG338は従来のM249用の弾薬(5.56×45mm NATO弾)にも対応可能となっており、.338ノルマ・マグナムが調達できなくても作戦に支障がないように作られています。近い将来、このMG338の電動ガンがエアソフトガンメーカーから登場し、サバイバルゲームのフィールドで見かけるようになるかもしれません。

    ※初出時、MG338の連射速度を「毎秒600発」としていましたが、正しくは「毎分600発」です。また、1か所「MG228」という誤記がありました。お詫びして訂正いたします。

    <出典・引用>
    SIG SAUER ニュースリリース
    Image:SIG SAUER

    (咲村珠樹)

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