航空自衛隊は7月20日、7月17日にアメリカ空軍のB-1B爆撃機と日本海および九州西方の空域で、航空自衛隊のF-15とF-2計16機が共同訓練を実施したと発表しました。航空自衛隊の戦闘機がアメリカ空軍の爆撃機と共同訓練をするのは6月17日と19日以来で、B-1Bとの訓練は5月27日以来となります。

 今回の訓練に参加したのは、航空自衛隊第2航空団(北海道・千歳基地)のF-15、第5航空団(宮崎県・新田原基地)のF-15、第6航空団(石川県・小松基地)のF-15、第8航空団(福岡県・築城基地)のF-2。それぞれの航空団から4機ずつ計16機が、サウスダコタ州エルスワース空軍基地から飛来した、アメリカ空軍第28爆撃航空団所属に所属する2機のB-1Bと編隊航法訓練を実施しました。

 今回の編隊航法訓練とは、飛来したB-1B爆撃機に対し、その空域を管轄する航空団の戦闘機が発進して空中で会合し、編隊飛行を実施するというもの。爆撃機をエスコートするミッションの訓練であると同時に、発進から会合までの手順は要撃(スクランブル)と共通なので、突然やってくる実戦(スクランブル時は実弾を装備するので自衛隊でも「実戦」扱いとなる)の緊張感から解放された形で訓練ができるというメリットがあります。

 訓練に参加したアメリカ空軍第28爆撃航空団・第37遠征爆撃飛行隊長のリンカーン・コールマン中佐は「我々のチームは、世界中のあらゆる要求に対応できるよう、爆撃任務の準備を積極的に行なっています。太平洋の同盟諸国と一体となり、共同で打撃力を磨く機会に恵まれて非常に嬉しく思います」とのコメントを発表しています。

 訓練を終えた2機のB-1Bは、グアム島のアンダーセン空軍基地に着陸。これからしばらくの間、アンダーセン空軍基地を拠点に、インド太平洋地域の各国と共同訓練を実施する予定となっています。

<出典・引用>
航空自衛隊 報道発表
アメリカ太平洋空軍 ニュースリリース
Image:USAF

(咲村珠樹)