学研グループが8月22日に開催したオンラインインベント「学研キッズフェス」において、環境省協賛のもと、さかなクンの特別授業「さかなクンとエコチャレンジ!ギョうてんマイバッグを作ろう」がライブ配信されました。環境省プラごみゼロアンバサダーを務めるさかなクンが、身近なものを材料にしたマイバッグの作り方を紹介しています。

 東京海洋大学名誉博士・客員准教授で、魚や海洋に関する様々な啓蒙活動をしているさかなクン。2020年7月1日から始まった、容器包装リサイクル法に基づくレジ袋有料化をきっかけに、プラスチックごみ問題について考え、マイバッグを持参する人の割合を増やすことを目的に、環境省が推進するキャンペーン「みんなで減らそう レジ袋チャレンジ」で、西川きよしさん、トラウデン直美さんとともに「環境省プラごみゼロアンバサダー」にも任命されています。

 国連環境計画(UNEP)の統計によると、世界では毎年5兆枚ものビニール袋が使用され、プラスチック製品の50%が使い捨てだといいます。また、近年使用量は急増し、この10年だけで20世紀全体で使用された以上のプラスチック製品が生産されているんだとか。

 プラスチックごみ問題で特に深刻なものが、投棄されたプラスチックごみが海洋に流出し、環境を汚染したり、摂取した生物に蓄積して悪影響を与えてしまうこと。さかなクンは、各地で遭遇したプラスチックなどのごみによる海洋汚染の実態を紹介。

 鹿児島県のとある海岸で撮影された写真には、空き缶や空き瓶、ビニール袋など各種のごみが打ち上げられた様子が。また、大きな口が特徴の深海魚、ミズウオのイラストを示し、大きな口で獲物を捕食する(しかも深海魚なので目の機能が高くない)ために、ごみを間違って食べる場合があるとのこと。岩手県久慈市で遭遇したサメは、頭にプラスチックごみが巻き付き、呼吸もままならず衰弱(サメ類は自力でエラを動かすことができないので、エラ付近にまとわりつくだけで呼吸が阻害される)していたといいます。

 学研キッズネットの編集長とともに、さかなクンは身近なものを再利用したマイバッグづくりを紹介。学校で配られるプリントを整理するのに便利なクリアファイル2枚で作るマイバッグを紹介したほか、カレンダーを再利用したマイバッグ作りを実演。さかなクンは出来上がったマイバッグに、美味しい白身魚で知られるホウボウのイラストを描いていました。



 また、2枚のスカーフを結ぶだけで作れるマイバッグも紹介。これなら普段は畳んだまま持ち運び、必要な時に結んでマイバッグとして使うことができて便利です。スカーフが1枚だけでも、小物と組み合わせることでマイバッグにする方法も紹介していました。

 プログラムの最後には、視聴者からの質問にも丁寧に答え、海に流出したプラスチックごみ、いわゆる海洋性プラスチックが魚や海洋生物に与える問題についても分かりやすく解説。「川や海に行った時にごみを出さない、1人でできることは小さなことですが、みんなで一緒にできたら大きな力になる」とメッセージを送っていました。

 ライブ配信は終了しましたが、このアーカイブ配信が2020年8月28日から「学研キッズネット」公式サイトで始まります。

情報提供:「さかなクンとエコチャレンジ!ギョうてんマイバッグを作ろう」広報事務局

(咲村珠樹)