アメリカ海軍の駆逐艦ウィリアム・P・ローレンスが2020年10月28日(現地時間)、カリブ海でブラジル海軍の練習艦ブラジルと共同訓練PASSEXを実施しました。練習艦ブラジルは士官候補生を乗せた実習航海中で、学生たちは任官後も続く国際協力の取り組みを経験しています。
駆逐艦ウィリアム・P・ローレンス(DDG-110)は、中南米カリブ海地域を担当する第4艦隊に所属し、哨戒活動を通じ密輸や海賊行為の取り締まりなどを実施しています。あわせて、地域諸国の海軍とも密接に連携を図っており、共同訓練も重要な任務の1つ。
今回、共同訓練の相手となったブラジル海軍の練習艦ブラジルは、フリゲートから種別変更された練習艦。士官候補生をふくめ、約450名が乗り組んで実習航海を実施しています。
共同訓練PASSEXは、異なる国の艦艇が一体となって航海するもの。相互にコミュニケーションしながら、艦隊としての操艦技術を磨く機会となります。
駆逐艦ローレンス艦長のドーン・アレン中佐は「ブラジルのパートナーと共に訓練し、戦技向上と集団としての能力向上を図ることができて光栄です。これはすべての関係者にとって貴重な学びの機会です」と、今回のPASSEXについてコメントしています。
中南米カリブ海は、違法薬物の密輸や海賊行為などが横行する海域であり、それはアメリカだけでなく、周辺国の治安にも大きな脅威となります。
このためアメリカ海軍と沿岸警備隊は、関係諸国との共同訓練を通じ、集団で犯罪を抑止する取り組みを進めており、10月7日にも沿海域戦闘艦ガブリエル・ギフォーズとエルサルバドル海軍との共同訓練を実施したばかり。アメリカ海軍では今後も周辺諸国と連携し、国際犯罪に対処していくとしています。
<出典・引用>
アメリカ海軍 ニュースリリース
Image:U.S.Navy
(咲村珠樹)