アメリカ海軍は2020年12月23日(現地時間)、空母エイブラハム・リンカーンの次期艦長に女性のエイミー・バウアーンシュミット大佐が就任すると発表しました。アメリカ海軍の歴史上、女性が空母の艦長を務めるのは初めてのこと。バウアーンシュミット大佐は必要な研修を受けたのち、2021年夏に現艦長のスローター大佐に代わって着任する予定です。

 バウアーンシュミット大佐はウィスコンシン州ミルウォーキー生まれ。1994年5月、戦闘艦艇や航空機に配属される女性士官候補生の1期生として、海軍士官学校を卒業しました。

 ヘリコプターパイロットとしての資格を1996年に取得したバウアーンシュミット大佐は、HSL-51「ウォーローズ」の一員として日本の厚木基地で勤務したほか、HSM-70「スパルタンズ」の飛行隊長を務めるなど第一線で活躍。2016年9月から2019年1月までは、空母エイブラハム・リンカーンの副長を務めました。


 現在、ドック型輸送揚陸艦サンディエゴ(LPD-22)の艦長を務めるバウアーンシュミット大佐。今回の決定に「空母エイブルハム・リンカーン艦長に選ばれ、非常に名誉に思うとともに恐縮しています。私は兵らを率いることを愛していますし、艦長としての責任の重さを実感しています」とのコメントを発表しています。


 2019年まで副長として勤務していたこともあり、空母エイブラハム・リンカーンは旧知の部下もいて、バウアーンシュミット大佐が初めて空母艦長を務めるには最適の船といえます。空母エイブラハム・リンカーンは太平洋艦隊に所属しているので、海上自衛隊と共同訓練をする機会があるかもしれませんね。

<出典・引用>
アメリカ海軍 プレスリリース
Image:U.S.Navy

(咲村珠樹)