鉄砲蔵の「ミリタリー魂」。今回は知人のブログを通じて知った『入間基地祭』の訪問レポートです。今回は本連載初となる『航空自衛隊軍基地』です。
ということで、入手した情報を元に早速『入間基地祭』に行って参りました。
現地には電車で移動。最寄駅となる稲荷山公園駅に到着すると……特設改札口の段階でもの凄い大行列!
辺り一面人がギッシリで人の波でした。
ここで手持ちのお金が尽きていることに気づき、どこかで銀行貯金の下ろせるコンビニや銀行ATMはないか、駅員さんや群衆整理のお巡りさんにお聞きしましたが、コンビニは駅前にあるもののATMはなく、銀行も何もないために隣の入間駅まで行かなければならないと。やむなく電車で入間駅まで貯金を下ろしに。不覚でした。
数々のアトラクションの行われる飛行場もこの通りの人の波。
現地ではひっきりなしに迷子のアナウンスが流れていました。この混雑は並のレジャーではあり得ない規模です。
アトラクションの一つ、空挺部隊の降下。
できれば地上に降りた瞬間の部隊とか装備の詳細のわかるアップ画像とか撮りたかったのですが、やはり群衆に隠れて見えず!残念!
比較的空いている装備品展示棟へ。それでもすごい混雑でした。
一番目に付いたのはインパルスが現在使用している国産機Tー4の展示。所々ハッチを開けての展示でした。
そしてブルーインパルスの曲芸飛行。そしてその真骨頂のスタークロス!ジェット機のシュワー!という音と空の青が爽快感を一気に呼び起こしました!
インパルスの方々、ちゃんと群衆の後ろの人にも見えるように演技する位置に気を使ってくれているように見えました。僕は群衆の中程にいましたが疲れを忘れる爽快感を大いに堪能させていただきました。
最後に、現場で見かけた珍しいモノやお伺いした話なども。
装備品展示では災害派遣の祭に使用される機材もいくつか展示されていました。中でも子供達が操作を体験させてもらっていたもので、棒の先にCCDカメラとマイクを取り付け、瓦礫の中に差し込んで埋まっている人の様子を確認したり会話したりするとうもの。群衆と大行列の合間からどうにか操作している様子と画面の付いた本体をどうにか撮影してきました。
下写真の脱塩剤についてもかねてから疑問があったので見に行きました。電気分解も蒸留もしないで錠剤を放り込むだけでどうやって海水を真水にするんだろうと。
説明に当たっていた自衛官の方は
「完全に真水にできる訳じゃありません。海水をそのまま飲むよりはマシ、という程度の出来です。塩味は残ります。」
それで僕もお聞きしてみました。
「では、化学反応か何かで固着させ、沈殿させて塩分を取り除くとか?」
自衛官の方、「その通りです。」なるほど。それならありうる。やはり真水って海では貴重なんだ。
今回も含めて数々の基地祭を見てきましたが、どこももの凄い混雑。不況のせいもあって入場無料、アトラクション無料の自衛隊に人気が集まった側面もあるでしょうが、みんな自衛隊には意外なほど好感を持っていると感じました。
僕の学生時代(1975年頃)は「自衛官は殺人が職業」「志願する人は戦争や殺人を好む人殺し」なんて吹き込まれていましたが、今にして思えば、平和な時代が長く続いた為とはいえ日頃厳しい訓練を積んでおられる自衛隊の方に国民みんなしてつらい言葉を投げかけてしまっていたんだな、と反省しています。
結局自国で武装する必要がない、といえるのは侵略行為を戦力で取り締まる警察組織があってこそ。命がけで他国の安全を守ってくれる国がない以上、自衛隊も必要ですね。
(文・写真:鉄砲蔵)