匿名掲示板「2ちゃんねる(現5ちゃんねる)」への書き込みを発祥としている「台風コロッケ」。今や台風接近時の風物詩となり、先日の台風14号が日本列島を縦断した際も、SNSを中心に「コロッケを食べた」という報告が相次ぎました。

 そんな中、一風変わった報告を行ったのは、ツイッターユーザー・懐古Pさん。投稿された写真を見てみると、そこには渦を巻く台風の形をしたコロッケが。たしかにこれも台風コロッケですが……その発想はなかった。

 加えて、写真には2019年、2020年に作った台風型コロッケが写っており、その技術の進歩が確認できます。少しいびつな初期型から、翌年は渦を巻く形がわかる形に改良。そして最新版ではさらに渦が鋭くなり、もはや手裏剣のような形になっていますが、確実にコロッケの造形技術は向上していると言えるのではないでしょうか。

最新版の台風コロッケ

 それにしても一体なぜ、台風をかたどったコロッケを作ろうと思ったのか。理由は、「単に『台風コロッケ』の意味を間違えてるみたいにすれば、笑いがとれると思った」という、懐古Pさんの思い付きによるもの。

 とはいえ、コロッケのタネで台風の形を再現する技は、言うのは簡単でも実際にやってみるととても難しそう。成形はもちろんのこと、揚げている間も菜箸で形を整えたりと、最後まで一瞬たりとも気が抜けないようです。真似しようと思っても、なかなかうまくいくものではないのかもしれません。

 それでも、年に一度作るタイミングがあるかどうかという少ない機会ながら、その技術は年々向上。「台風でお出かけできなくなって退屈な人は俺の台風コロッケの技術の進歩でも見て」と自信たっぷりの投稿には、8万件を超える「いいね」が付くなど、大きな反響が寄せられました。

 写真を撮影した後はもちろん実食。今回は20歳になる息子さんが食べたそうですが、「うまいと申しておりました」と、おいしく味わった様子。台風の接近自体はあまり喜ばしいものではありませんが、懐古Pさんの次回作ではここからどのような進化が見られるのか、つい楽しみになってしまいますね。

<記事化協力>
懐古Pさん(@wiwaxia_m)

(山口弘剛)