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衛星放送協会オリジナル番組アワード ミニ番組部門は「おっぱいチェック体操」が受賞 

 BS放送、CS放送を手がける放送事業者の団体、衛星放送協会の「第9回 衛星放送協会オリジナル番組アワード」が発表され、ミニ番組部門では乳がん啓発を目的とした「おっぱいチェック体操」が最優秀賞を獲得しました。全7ジャンルの番組部門受賞作から選ばれるグランプリをはじめとした授賞式は7月17日に開催され、その模様は8月に無料放送される予定です。

  •  衛星(BS・CS)放送におけるオリジナル番組製作の促進と、その認知向上を目的として2011年に創設された「衛星放送協会オリジナル番組アワード」。第9回となる今回は、2018年4月~2019年3月の期間において、衛星放送協会会員社のチャンネルで初放送された番組、および編成企画が審査対象となります。7ジャンル(ドラマ・ドキュメンタリー・中継・教養・バラエティー・アニメ・ミニ番組)の番組部門のほか、編成企画部門と審査員特別賞に加え、今回から番宣部門とCAB-J(衛星テレビ広告協議会)賞が新たに仲間入りしました。

     また、今回から7月に行われる授賞式の模様を、BSスカパー!とケーブルテレビのJ:COMで無料放送(8月予定)されることに。あわせて受賞作品の再放送の告知も行うとしています。

     第1回から審査員長を務めるノンフィクション作家の吉岡忍さんによると、最終審査は投票による点数制ではなく、議論をしてそれぞれ決めていく方式だとのこと。番組の魅力は容易に点数化できるものではない、とのポリシーからだそうですが、毎回議論が白熱して大変だそうです。

     そして今回、7ジャンルの番組部門と審査員特別賞、編成企画部門、番宣部門、CAB-J賞が決定し、発表されました。各部門の最終週作品に輝いたのは、以下の通りです。

    ■番組部門:

    ドラマ:連続ドラマW「パンドラIV AI戦争」(WOWOW)

    ドキュメンタリー:BS1スペシャル「ボルトとダシャ マンホールチルドレン 20年の軌跡」(NHK BS1)

    中継:「エビバデ!ダンススタジアム ~日本高校ダンス部選手権 冬のバトルトーナメント~」(スカイA)

    教養:ドキュメンタリー ~The REAL~「ブレイクダンス ユースオリンピック 新競技誕生の瞬間」(J SPORTS 3)

    バラエティ:「Why? 強くなった? 卓球ニッポン」(NHK BS1)

    アニメ:「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」(BSスカパー!/アニマックス)

    ミニ番組:「おっぱいチェック体操」(チャンネル銀河/女性チャンネル♪LaLa TV/ムービープラス)

    ■編成企画部門:「家族になろうよ 犬と猫と私たちの未来」関連編成(NHK BSプレミアム)

    ■審査員特別賞:番組部門 ドラマより「小河ドラマ 龍馬がくる」(時代劇専門チャンネル)

    ■番宣部門:「特集:ランボー吹替 全5種」番宣(ムービープラス)

    ■CAB-J賞:東北6県へのインバウンド施策(ヒストリーチャンネル 日本・世界の歴史&エンタメ/東日本旅客鉄道株式会社)

     新しく加わった番宣部門は、映画系のチャンネルなどオリジナル番組を作る機会が少ないところでも、その努力を評価したいということで設けられたもの。今回の受賞作は、全部で5種類もの吹替版が存在する映画「ランボー」を一挙放送するという企画を告知するためのもの。同じシーンを見せて5種類の吹替版それぞれ異なるキャスト(渡辺謙さん、羽佐間道夫さん、銀河万丈さん、佐々木功さん、玄田哲章さん)による声や演技の違い、3人の翻訳者(額田やえ子さん、鈴木導さん、平田勝茂さん)による細かい台詞回しの違いなどを感じてもらう、という凝った番宣になっています。

     これらの受賞作について審査員長の吉岡忍さんは、地上波ではできない企画力(アイデア)と作り方に満ちていると語り、例としてミニ番組部門の最優秀賞「おっぱいチェック体操」について、チャンネルの視聴者層(20~50代の女性)を対象に、この年齢層の女性に多い乳がんの啓発や自己触診の習慣づけを目的としている点を指摘。対象が“おっぱい”だけに、セクシーにも作れてしまうところを、あえて女子プロレスラーを起用して「体操」であることを強調し、そして毎日の習慣にして欲しいということで、短時間で実施できるようミニ番組の形式を選んだ点の秀逸さを高く評価していました。

     実行委員長を務める森本茂樹さん(「スカイA」を運営する株式会社スカイ・エー社長)によると、7月17日に東京・よみうり大手町ホールで開催される授賞式には、あっと驚くような豪華ゲストも登場予定とのこと。どのような人かは「当日をお楽しみに」として明かしませんでしたが、これまでと違って放送されることもあり、豪華なものになるとのことなので、期待したいですね。各部門の受賞作は、衛星放送協会の特設サイトで詳しく見ることができます。

    取材協力:一般社団法人 衛星放送協会

    (取材:咲村珠樹)

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