おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

レイヤーさん撮影~レンズ温泉への入り口~

update:

ふとしたきっかけがあり、一昨年くらいから、コスプレイヤーさんの撮影をやっております。
イベントのカメコではなく、コスプレイヤーさんの依頼を受けての撮影です。

  • 【関連:笑撃!!写真集でありがちな「プールで水しぶき」の撮影裏側が話題】

    写真は、これまでも撮り鉄を結構長くしていましたし、野鳥撮影などもしていたのですが、人物メインの撮影は初めて。実際撮ってみると、鉄道や野鳥ととはだいぶ勝手が違います。特に異なるのは、「撮影に会話がある」ことと「距離が近い」ということでしょうか。

    作品のイメージに合わせるため、構図、光線、ボケ具合など、確認しながらの撮影です。
    フィルム時代からカメラを扱っていたワタシが感じるのは、デジタルの「隔世の感」。撮影した画像をその場で見て、構図や光線を確認して、微調整して再撮影、なんてことが簡単にできてしまうことです。フィルムでの撮影にあった「一発勝負」感はだいぶなくなりました。
    フィルムと違って撮影後に媒体をお渡しすれば終了というのも思えばすごい。現像~プリントをして、焼き増しして配布していた時代は遠くなりました。

    さて久々にカメラを触り、新たな分野の撮影をしてみると、いけない事が起こります。レンズが足らないのです。あっという間にレンズ温泉めぐりになってしまっておりました。(レンズ温泉とは:レンズ沼というネガティブな表現ではなく、レンズ温泉と呼ぼうというもの。詳しくは過去記事『沼ではなく、温泉と呼ぼう~レンズ、鉄道模型、フィギュア、コスメまで……沼から温泉へ』参照。)
    最初の頃はズームレンズでコト足らしていましたが、正直なところコスプレ撮影をナメておりました。何でもそうでしょうが、奥が深い。遠近感、ボケ、多人数などに対応するため、ふと気づけばレンズが防湿箱3箱分にも……。
    撮影会を行うと、不足している焦点距離がわかってきます。構図を求められた時に対処出来ない。レンズの不足です。次回この構図を依頼されたらこの焦点距離のレンズが必要…という機会が、ほぼ毎回訪れます。撮影会の旅にレンズ温泉ツアーに行っているようなものです。

    また、それまで鉄道とか野鳥とか、比較的遠くから撮影することの多い被写体を撮っていた私には、レイヤーさんの撮影はちょっと異質なものでもありました。簡単に言えば適度なレンズがなかったのです。言い訳っぽいですが、これもまたレンズ温泉に浸かった一因です。またズームレンズで済ませていた距離を、単焦点を使うと全く違う表現が出来、単焦点の表現のほうがレイヤーさんのウケが良いこともあり、温泉めぐりの旅は続きました。
    単焦点で撮影する場合は、レイヤーさんとの距離は足で調整することになりコミュニケーションが増えます。これも良い結果につながっているのかもしれません。

    オートフォーカスが当たり前の現代ですが、フィルム時代のマニュアルカメラから来たワタシにはマニュアルフォーカスのレンズも使えます。これがまた沼…じゃなくて温泉で、同じ焦点距離・絞りであるのに写りが違うレンズを見つけてしまうのです。ピント合わせにちょっと余計な時間がかかっても、明らかに写りがいいのであれば、マニュアルフォーカスレンズのほうが良いということになります。なので、同じ焦点距離でマニュアルとオートと両方を持っている、というのも普通です。
    同人誌で「禁断」とか「抗生物質」とか表現されたレンズも使ってみました。さすがは抗生物質!な写りです。画素数の多いカメラでも十分な性能を出してくれます。
    そんな撮影を繰り返して思ったことは、「レンズは撮影に出ると増える」ということでした。当たり前なことですが、それでもズームレンズの画像だけで満足な方は温泉廻りになることはないのだろうな、とも思いました。

    そんなワタシの写真を気に入ってくださったレイヤーさんが、ワタシの撮影した写真を使った写真同人誌を作成してくださるそうです。このコラム以外で写真が大勢の人の目にふれる機会はほとんどありませんので、ありがたいことです。

    そんなわけでレイヤーさんにお許しをいただきまして写真をば。
    モデル:雪印さん

    モデル:雪印さん

    あわせて読みたい関連記事
  • 「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた
    インターネット, おもしろ

    「ちいかわの世界に行きたい」ファン、考えた末に鎧さん化 再現度がガチすぎた

  • 温泉旅館で「コスプレ入門」講座 福島・いわきで初心者向け市民講座開催へ
    イベント・キャンペーン, 経済

    温泉旅館で「コスプレ入門」講座 福島・いわきで初心者向け市民講座開催へ

  • 世代を超えて楽しむコスプレ 93歳ひいおばあちゃんの「ソフィー」にほっこり
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    世代を超えて楽しむコスプレ 93歳ひいおばあちゃんの「ソフィー」にほっこり

  • まさか髪が消えるとは思わず
    インターネット, おもしろ

    コスプレと背景が完全同化!プリクラ撮影で起きた“悲劇”に「膝から崩れ落ちました」…

  • 令和のインターネットを侵略完了!イカ娘コスの11年越しビフォー・アフターが話題
    インターネット, おもしろ

    令和のインターネットを侵略完了!イカ娘コスの11年越しビフォー・アフターが話題

  • ガンダムファン爆笑 ついに「パンを盗むおじさん」がコスプレされる
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    ガンダムファン爆笑 ついに「パンを盗むおじさん」がコスプレされる

  • 画像提供:みかんくんさん(@xmikanpapax)
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    ハンコック姿の“夫”が話題 美しすぎて石化しそう……

  • 「お台場痛車天国2025」開催!約1000台の痛車とコスプレイヤーが集結(画像提供:痛車天国プロジェクト事務局)
    アニメ/マンガ, イベント・キャンペーン

    「お台場痛車天国2025」開催!約1000台の痛車とコスプレイヤーが集結

  • 画像提供:りゅうかさん
    インターネット, おもしろ

    課金カード風ケーキにエクスカリバーを入刀……コスプレイヤー同士が結婚するとこうな…

  • YouTuberが強烈すぎる「ジョジョ」のコスプレ 2歳児を泣かせてしまい反省中
    インターネット, おもしろ

    YouTuberが強烈すぎる「ジョジョ」のコスプレ 2歳児を泣かせてしまい反省中…

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 欧州連合の旗(写真ACより)
    インターネット, 社会・物議

    EU、ネット上での児童性被害対策を強化 日本企業にも影響広がる可能性

  • ホロアースNPCに「事件に関係した実在人物想起」と指摘 運営が謝罪し削除対応
    ゲーム, ニュース・話題

    ホロアースNPCに「事件に関係した実在人物想起」と指摘 運営が謝罪し削除対応

  • ロッテ「雪見だいふく」が立体パズル化 メガハウスが11月下旬に新商品
    商品・物販, 経済

    ロッテ「雪見だいふく」が立体パズル化 メガハウスが11月下旬に新商品

  • 100tハンマー
    アニメ/マンガ, イベント・キャンペーン

    伝説のコンビを追体験 40周年「シティーハンター大原画展」上野で12月28日まで…

  • 韓国発の人気激辛「ブルダック」がじゃがりこに 1年4か月かけた再現度に注目
    商品・物販, 経済

    韓国発の人気激辛「ブルダック」がじゃがりこに 1年4か月かけた再現度に注目

  • 鈴木福×あの W 主演、「惡の華」が2026年4月にドラマ化 ディズニープラスで独占配信
    アニメ/マンガ, 放送・配信

    鈴木福×あの W 主演、「惡の華」が2026年4月にドラマ化 ディズニープラスで…

  • トピックス

    1. 善意の通報が“誤報”に変わるAI時代 女川町のクマ騒動が示した危険性

      善意の通報が“誤報”に変わるAI時代 女川町のクマ騒動が示した危険性

      宮城県女川町が11月26日、公式Xで発信した「クマ出没情報」が、後に「生成AIによるフェイク画像」に…
    2. 派手なピンクに「マヂでアゲ」……道端に突如現れた「ギャルすぎる工事看板」が話題

      派手なピンクに「マヂでアゲ」……道端に突如現れた「ギャルすぎる工事看板」が話題

      「とても茨城県」というつぶやきとともに、Xに投稿された一枚の写真。そこには、一般的な工事現場のイメー…
    3. この涙は懐かしさ……なのか? 展示「あの職員室」で特大感情を揺さぶられたレポート

      この涙は懐かしさ……なのか? 展示「あの職員室」で特大感情を揺さぶられたレポート

      学生時代、入りたくても入れない「聖域」のような場所だった職員室。その風景を再現し、自由に探索できる展…

    編集部おすすめ

    1. ホロアースNPCに「事件に関係した実在人物想起」と指摘 運営が謝罪し削除対応

      ホロアースNPCに「事件に関係した実在人物想起」と指摘 運営が謝罪し削除対応

      バーチャルタレント事務所「ホロライブプロダクション」を展開するカバー株式会社は公式Xにて11月25日、同社のバーチャル空間プロジェクト「ホロ…
    2. エビの代わりに「パイの実」投入!ロッテ公式が送るエビチリアレンジに目を疑う

      エビの代わりに「パイの実」投入!ロッテ公式が送るエビチリアレンジに目を疑う

      ロッテは自社商品の各ブランドサイトで、アレンジレシピを公開しています。その中に「パイの実」をエビチリソースと卵で炒め合わせた「チリ玉パイの実…
    3. 100tハンマー

      伝説のコンビを追体験 40周年「シティーハンター大原画展」上野で12月28日まで開催

      「シティーハンター」連載開始40周年を記念した原画展「シティーハンター大原画展~FOREVER, CITY HUNTER!!~」が、11月2…
    4. 宝塚・宙組特別メニューから“酢”消える 「酢が退団?」とSNSざわつく

      宝塚・宙組特別メニューから“酢”消える 「酢が退団?」とSNSざわつく

      11月22日午前、X(旧Twitter)のトレンドに「宙組公演特別メニュー」が一時浮上し、ファンの間で大きな話題となりました。きっかけとなっ…
    5. ミラノで開催「IQOS Curious X Sensorium Worlds」現地取材 五感に響いたIQOSの“世界観”

      ミラノで開催IQOS X SELETTI「Sensorium Worlds」現地取材 五感に響いたIQOSの“世界観”

      フィリップ モリスが、イタリアでイベント「Sensorium Worlds」を開催。今回は、この壮大なイベントの模様とともに「IQOS To…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト