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日豪米共同訓練「タリスマン・セイバー」オーストラリアで自衛隊が上陸訓練

 オーストラリアで行われている日豪米3か国による共同訓練「タリスマン・セイバー2019」。7月16日(現地時間)、クイーンズランド州スタネージ・ベイで、海上自衛隊と陸上自衛隊の水陸機動団が参加した上陸作戦訓練が実施されました。

  •  6月から8月下旬にかけて長期間にわたり、様々な場面を想定した実動訓練が実施されるタリスマン・セイバー。7月16日の上陸作戦訓練では海上自衛隊の輸送艦くにさきと、搭載するLCAC(エアクッション艇)、そして陸上自衛隊の水陸両用車AAV7などを使用して、水陸機動団が上陸作戦における海上自衛隊や、米海兵隊との連携を確認しました。

     輸送艦くにさきから発進したLCACがスタネージ・ベイの砂浜を目指します。LCACは移動速度が速いだけでなく、完全に上陸し、搭載した車両などを降ろせるのがメリット。


     アメリカの強襲揚陸艦ワスプから発進したLCACは、装輪装甲車のLAV-25のほかHMMWV(ハンヴィー)、ATV(All-Terrain Vehicle)とバラエティ豊かな車両を搭載して発進しています。


     オーストラリア軍はLCACを導入していないので、昔ながらの上陸用舟艇を使用。M113装甲車や、装輪装甲車ASLAVなどを運搬します。




     陸上自衛隊と米海兵隊のAAV7は、煙幕を張ってビーチを目指します。今回陸上自衛隊のAAV7は、車体側面にオプション装備される波型の増加装甲を装着しない状態で訓練に臨んでいます。




     装輪装甲車のグループは、隊列を組んで浜沿いに移動。AAV7は良好な不整地走破性を持つ装軌式車両の特徴を生かし、急傾斜をものともせず浜からまっすぐ奥へと進出していきます。


     日本は長い海岸線を持っていますが、このような上陸作戦の訓練に適した広大な演習地はありません。このため、今回のような外国での訓練は水陸機動団にとって貴重な機会となっています。

    <出典・引用>
    オーストラリア陸軍 プレスリリース
    アメリカ海兵隊 プレスリリース
    Image:U.S.Navy/USMC/Commonwealth of Australia 2019

    (咲村珠樹)

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