アメリカ空軍の新型ジェット練習機ボーイング/サーブT-7Aレッドホーク。その組み立て作業が、スウェーデンのリンシェーピングにあるサーブの事業所で2020年1月10日に始まりました。1月21日(現地時間)付でサーブが明らかにしています。
T-7Aレッドホークは、ボーイングとサーブが共同開発したジェット練習機。老朽化したT-38の後継機として2018年に採用が決定し、2019年9月には第二次大戦中の黒人(アフリカ系アメリカ人)戦闘飛行隊「タスキーギ・エアメン」にちなんだ、T-7Aレッドホークの制式名称が発表されています。
アメリカ空軍ではすでに、351機のT-7Aと46台のシミュレータを発注済み。このうち先行分として、7機分の後部胴体の製造がサーブのリンシェーピング事業所で始まりました。
サーブの航空部門を統括するジョナス・イェルム氏は「T-7Aの製造契約を締結したのは1年と少し前になりますが、私たちサーブが担当するセクションの製造が始まりました。これはボーイングとサーブの素晴らしいコラボレーションの結果であるといえ、またアメリカ空軍の計画に参画するという大変名誉なことでもあります」と、T-7Aの製造開始に寄せてコメントしています。
リンシェーピングで製造されたT-7Aの後部胴体セクションは、アメリカに運ばれてボーイングのセントルイス事業所(F-4ファントムIIなどを生産した旧マクドネル・エアクラフトの工場)で最終組み立てが行われます。
また、サーブではアメリカでの拠点として、インディアナ州ウェストラファイエットに新しい工場を建設中。この工場が完成すると、T-7Aの製造はここで行われることになっています。
<出典・引用>
サーブ ニュースリリース
Image:Boeing/SAAB/USAF
(咲村珠樹)