Twitterは2020年6月18日、音声を録音してツイートする機能をテストとして実装したと発表しました。現在はiOSの限定された利用者のみですが、声優の諏訪部順一さんや企業の公式アカウントなどが実際に投稿した音声ツイートが、早くも話題となっています。

 意思伝達手段としての「言語」は、限られた文字数での書き言葉、書き言葉、話し言葉、身振り手振りを交えた直接対面しての会話と、順を追って伝達する情報が増えていきます。

 140文字(日本語・韓国語・中国語以外は280文字)という限られた文字数で交流するTwitterでは、画像や動画、GIF、特別な絵文字などを使って、伝える情報を増やしてきましたが、それでも細かいニュアンスが伝わりづらいという場合もあります。そこで、声のトーンやテンポなどでニュアンスを伝えることができる、音声によるツイートのテストを始めたとのこと。

 音声ツイートは最大140秒。テストに参加できるユーザーの場合、新規ツイート作成を選択すると、画像を追加するボタンの隣に「音声を録音する」というボタンが表示されています。ここをタップすると、音声ツイート作成画面に。

 音声ツイート作成画面のマイクボタンをタップすると、録音が始まります。スマホのマイクに向かって音声を録音し、終了する時はもう一度ボタンをタップ。1回のツイートの上限時間(140秒)を過ぎると、自動的に新しい音声ツイートが作成され、スレッドが作られるため、140秒を超える長い音声をツイートすることも可能。

 音声の収録が終わったら、ツイート作成画面に戻って文字を付加したツイートができます。文章だけだと伝えるのが難しいことをツイートするのはもちろん、視覚障害者がメッセージを伝える手段としても役立ちそうです。

 見本としてTwitter公式(@Twitter)が投稿した音声ツイート第1号は、鳥のさえずり(ツイート)。文字通り音声で「ツイート」が投稿できることを示したものでした。

https://twitter.com/Twitter/status/1273313100570284040

 Twitterでは、この新機能を試したユーザーの音声ツイートが続々と投稿されています。テレビアニメ「テニスの王子様」の跡部景吾や「あんさんぶるスターズ!」の乱凪砂などで知られる、人気声優の諏訪部順一さん(@MY_MURMUR)は「録音機能・・・だと・・・」という文とともに、初めての音声メッセージをツイート。

 また同じく、企業公式アカウントも音声ツイートを試しています。生活習慣病をはじめ、様々な薬の開発サポートをしているインクロム公式アカウント(@incromP2)は「Twitterでテスト的に音声を投稿できるようになったので今の気分を音声にしてみました」と、中の人の「つけ麺食べたい」という声をツイート。多くのフォロアーにとっては、初めて「中の人の肉声」を聞くことになったのかもしれません。

 大幸薬品の「正露丸」公式アカウント(@seirogan_cp)は、音商標(出願番号:2015-029809)にもなっている、あの有名なラッパのサウンドロゴをツイート。

 ツイッターによれば、今後数週間のうちに全てのiOS利用者が音声ツイートを投稿できるようになるとのこと。投稿者の肉声や、臨場感ある現場の様子、ペットなど動物の鳴き声と、様々な音声がツイートされていくことでしょう。個人的には、140秒のジングルを作曲して投稿するミュージシャンも増えることを期待しています。

※画像は各Twitterアカウントのスクリーンショットです。

<参考・引用>
Twitter Japan 2020年6月18日プレスリリース
諏訪部順一さん公式アカウント(@MY_MURMUR)
インクロム公式アカウント(@incromP2)
正露丸公式アカウント(@seirogan_cp)
※画像は諏訪部順一さん公式アカウントのスクリーンショットです。

(咲村珠樹)