2020年7月16日にツイッターでトレンド入りしている「鬼まんじゅう(おにまんじゅう)」。突如トレンド入りしたことで、知らない人からは「鬼まんじゅうって何?」なんて声も上がっています。
「鬼まんじゅう」とは、筆者が子どもの頃よりずっと昔から、東海地方でよくおやつに食べられている庶民的おかしです。現在でも、離乳食モグモグ期の幼児用おやつから、普段用おやつとしてまで親しまれています。
名古屋に住む筆者はもちろん、作っていますし食べています。そこで「鬼まんじゅうって何?」という疑問に答えるべく、作り方を紹介してみます。とはいえ、各家庭レシピが異なるので、これはあくまで筆者流です。
【材料】
・さつまいも:適量
・砂糖:適量
・小麦粉、米粉:適量
・水:タネの様子を見つつ適量
(注:家庭によって小麦粉や米粉などの配分は違って、昔から伝わるおやつなので実際に筆者が作る時は全て適当です)
【作り方】
1.サツマイモを1cm角のさいの目切りにします。皮は付けておいた方が色合いが良いので筆者はひげ根を取り除いてから皮ごと使っていますが、皮の繊維が気になるなどある人は、皮をむいてからでもOK。
2.ボウルに水を張り、切ったサツマイモを入れて水にしばらく晒してあく抜きをします。最近のサツマイモはあく抜きをしなくても充分美味しいので、この工程は飛ばしてもOK。
3.ザルに2をあけ、水気を切った後は軽くキッチンペーパーなどで残った水気を取り除きます。
4.3に、砂糖をまぶしてしばらく放置します。すると、砂糖が溶けてサツマイモに染みていく代わりに水気が出てきます(ちなみに筆者は好みで粗製糖を使っていますが、ご家庭のお砂糖でOKです)。
5.サツマイモから出た水気を絡ませるように、粉類を入れていきます。モチモチした食感が好きな人は米粉を多めに、歯切れのよい食感が好きな人は小麦粉のみでも。
6.混ぜた粉類がベチャっとしないくらいまでまとまってきたら、一度タネの味を見ます。甘味が足りない様であれば砂糖を足していきます。もりっとまとまるくらいになるまで粉類を入れるのがポイント。ベチャっとした状態だと、蒸す時にタネが広がってしまいます。逆に粉が多すぎた時は、ほんの少しだけ水を足してよく混ぜます。
この段階で、ふかしたカボチャや乾燥野菜フレークなどを入れると、野菜嫌いな幼児でもパクパク食べる、きれいな色の鬼まんじゅうになりますよ。
7.クッキングペーパーにタネを大匙やまもり1くらいずつ、数cmほど離して乗せていき、蒸し器で10~20分ほど蒸します。電子レンジに蒸し機能があるとこの工程がめちゃくちゃ楽チンです。
8.サツマイモにスッと楊枝が手ごたえなく刺されば蒸しあがり。出来立てでもさましてからでもお好みを召し上がれ。
家庭で作るので分量こそは異なりますが、作り方は大体どこの家庭でも同じです。最近では名古屋市内のスーパーなどで「鬼まんじゅうのもと」なる粉ミックスが売られているのを見かけますが、初心者はそういったものを使うのもいいかもしれません。
また、粉類をホットケーキミックスにすると、蒸しパンみたいな感じに出来上がりますが……東海地方の人はもっちりモチモチした食感が好みの人が多いので、米粉を混ぜている人も多いようです。
筆者の子どもたちが幼児の頃、この鬼まんじゅうを大量に作って冷凍保存し、よくおやつに出していたものでした。ネット通販などで、ニンジンやホウレンソウなどのフレーク状に乾燥したものが売られていたので、それを混ぜて彩りのよい鬼まんじゅうも作っていましたが、よくパクパクと食べてくれていました。
詳しい分量などはレシピサイトなどにありますので、それを見ながら作るとまず失敗なく作れると思います。
冷凍保存した鬼まんじゅうは、1か月くらいで食べきりましょう。レンジで解凍するだけで元通りになりますよ。
(梓川みいな)