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黒海でウクライナ海軍、アメリカ海軍らの多国間共同訓練「シーブリーズ」始まる

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 黒海を舞台に2020年7月20日(現地時間)、ウクライナ、アメリカ、NATOの海軍部隊を中心とした多国間共同訓練「シーブリーズ2020」が始まりました。8か国から20隻の艦艇、19機の航空機、2000名以上の将兵が参加し、ウクライナのオデッサを拠点に様々な戦技を磨きます。

  •  多国間共同訓練「シーブリーズ」は、1997年からウクライナとアメリカが中心となって開催されるもので、今回が20回目となります。今回はウクライナとアメリカのほか、ブルガリア、ジョージア、ノルウェー、そして第2常設NATO海洋グループ(SNMG2)としてスペインとルーマニア、トルコの艦艇と航空機が参加します。

     参加艦艇はウクライナのオデッサに集合。そこから黒海に進出し、各国艦艇が連携しての戦術運動、対空戦闘、対潜水艦戦闘、捜索救難といった訓練を通じ、相互運用能力や一体となっての戦術技量を向上させます。



     アメリカから参加した第6艦隊所属の駆逐艦ポーター艦長、クレイグ・トレント中佐は「これらの訓練を通じてパートナー諸国から学び、成長し、相互運用性と戦闘集団としての全体的な能力を高めることができます。シーブリーズに参加することにより、NATOの同盟国と地域のパートナーに対する共通の取り組みを実証します」と語っています。


     第2常設NATO海洋グループ司令官のマヌエル・アギーレ少将(スペイン海軍)は「我々第2常設NATO海洋グループのプロ意識と情熱が日々示され、それはシーブリーズのようなハイレベルのシナリオに基づき、同盟国やパートナー国の海軍と相互に作用します。シーブリーズの成功は、新型コロナウイルス感染拡大によって引き起こされた現在の異常な状況を鑑みると、さらに特筆すべきものといえるでしょう」と、新型コロナウイルス禍のもとでも訓練が遂行できることについても成果を強調しています。

     参加艦艇はオデッサを拠点として活動しますが、新型コロナウイルス感染拡大を防ぐため、乗組員らの行動は感染防止策を徹底した上での最小限に抑えられます。多国間共同訓練シーブリーズ2020は、7月24日まで続きます。

    <出典・引用>
    アメリカ欧州アフリカ軍 ニュースリリース
    NATO海上即応部隊司令部 ニュースリリース
    Image:U.S.Navy

    (咲村珠樹)

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