おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

もしも「デロリアン」が日本車だったら?「ホンダ・シティのタイムマシン」

 往年の名作映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー(以下、BTTF)」といえば、主人公のマーティとドクが乗り込むタイムマシン「デロリアン」が印象的。

 これを、日本車「ホンダ・シティ」で再現したファンアート投稿が、Twitterで反響を呼んでいます。

  •  「ホンダ・シティのタイムマシン完成。デロリアンが手に入らなかった場合、ドクは日本車をベースにしてたんじゃないか、っていうif設定で作りました。パート2の飛行状態も再現可能です!」

    丸型ランプやフロントのエンブレムの位置が特徴的な「ターボ2」でデロリアンを再現しています。

     そんなつぶやきとともに、作品を公開したおつうさん。茨城県を拠点に、プラモデル展示会や製作会とした模型サークル活動をされており、「アットモデラーズのプラモチャンネル」というタイトルで、YouTube配信も行っている人物です。

     さて、今回おつうさんが紹介した作品「ホンダ・シティのタイムマシン」は、ガンプラにおける「見立て改造」という技法を、「スケールモデル」と呼ばれる実在する車や飛行機の模型で転用。冒頭述べたBTTFの「デロリアン」に見立て改造したファンアート作品になります。

     「デロリアン」といえば、その名の通り、かつてアメリカに存在した自動車メーカー「デロリアン・モーター・カンパニー」が製造した「デロリアン・DMC-12」のこと。今回日本車に置き換えたのは、BTTF上映当時の時代背景を鑑みてだそう。

     「当時は、『ジャパン・アズ・ナンバーワン』といわれた時代だったので、『ドクがデロリアンの次に候補にしたのは日本車では?』という妄想から入ったんです」

     ところでマーティといえば、BTTF劇中で「トヨタ・ハイラックス」を乗りこなすシーンが度々盛り込まれるほど、日本車の中でもハイラックス愛の深いキャラ。その上で、おつうさんが今回「ホンダ・シティ」を選択したのは、「マーティというキャラの幼さとコミカルさを表現できる車」を連想したときに思い浮かんだのが理由。

     「ただ、シティはコンパクトカーなので(註:シティは排気量約1200CC、なおDMC-12は約2800CC)、タイムトラベルをする速度(時速140キロ)に加速は難しいかもしれません。逆にそういったドジっ子さが、マーティやドクの持つコミカルさのイメージに通じるのでは?とも思ったんです」

     今回おつうさんが使用したホンダ・シティは、1983年に発売されたブルドッグこと「ターボ2」。フロント部分のHONDAのエンブレムとナンバープレートが、右側に配置されているのが印象的な一台です。

     これをベースに、おつうさんは“本家”同様に、後部座席にタイムトラベルを実施するための「次元転移装置」を搭載。元々ターボ2は、シルバーメタリックカラーのタイプでTVCMが放映されていたこともあってか、色の馴染み具合はさすがの一言。ドアがガルウイング型ではないことを除けば、かなりの再現度の高さを誇っています。

     また、「ホンダ・シティのタイムマシン」も、タイヤ部分はホバー型に変形可能。これにより「飛行形態」も再現しており、BTTFファンが思わずニヤリとしてしまうこだわりも見せています。

    タイヤはホバー形態に変形可能。飛行形態も再現しています。

     とはいえ、「ホンダ・シティのタイムマシン」は、あくまでおつうさんの妄想に基づいたファンアート。しかし今回の投稿には、BTTF上映当時の1980年代を知る方らしきTwitterユーザーを中心に続々と反応が寄せられています。

     「マシンの考察や、当時を懐かしんだりと、様々な角度から感想を抱いてくれたのは嬉しかったです。今後は『ゴーストバスターズ』などの作品を、日本車で再現してみたいですね」

     と、おつうさんは一連の反響を踏まえ、今後の展望について語られていました。

    <記事化協力>
    おつうさん(@otuu1228)

    (向山純平)

    あわせて読みたい関連記事
  • 「魔法みたい」額縁の中で走り続ける電車 精巧なジオラマに10万いいね
    インターネット, おもしろ

    「魔法みたい」額縁の中で走り続ける電車 精巧なジオラマに10万いいね

  • 給油口の位置が運転席から分かるって知ってた? 意外と知らないドライバーのための豆知識
    ライフ, 雑学

    車に潜む「モイランの矢」って知ってる? 給油口の位置を示す小さな矢印

  • 「推し愛」で生まれた海の化身 ナス製カイオーガ精霊馬が24万いいね
    ゲーム, ニュース・話題

    「推し愛」で生まれた海の化身 ナス製カイオーガ精霊馬が24万いいね

  • 「ジオン水泳部」がスイーツ&パンに変身?食欲そそる塗装作品に注目
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「ジオン水泳部」がスイーツ&パンに変身?食欲そそる塗装作品に注目

  • まさに「まな板の上のコイキング」……粘土で再現されたファンアートが切ない
    ゲーム, ニュース・話題

    まさに「まな板の上のコイキング」……粘土で再現されたファンアートが切ない

  • 「ゆゆ式」縁ちゃんが“コンセントの顔”に! 世界の規格を表現したファンアートが話題
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「ゆゆ式」縁ちゃんが“コンセントの顔”に! 世界の規格を表現したファンアートが話…

  • 「ジークアクスハロ」のファンアートが凄まじい完成度 劇中のパック状態も再現
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    「ジークアクスハロ」のファンアートが凄まじい完成度 劇中のパック状態も再現

  • 小石で描かれる斬新ファンアート 映画「碁盤斬り」草彅剛の肖像を描く
    インターネット, びっくり・驚き

    小石で描かれる斬新ファンアート 映画「碁盤斬り」草彅剛の肖像を描く

  • 和室が車のガレージに?真っ赤な180SXを眺めながらの晩酌が優雅すぎる
    インターネット, びっくり・驚き

    和室が車のガレージに?真っ赤な180SXを眺めながらの晩酌が優雅すぎる

  • アルファードなど対象に「抱き合わせ販売」 トヨタモビリティ東京に公取委が警告
    インターネット, 社会・物議

    アルファードなど対象に「抱き合わせ販売」 トヨタモビリティ東京に公取委が警告

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • 介護未経験者全体の72.9%が将来に向けて「特に何も準備していない」
    社会, 経済

    仕事と介護の両立に不安85% ダスキンが「介護白書2025」で実態調査

  • プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正
    アニメ/マンガ, ニュース・話題

    プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

  • 美食祭 in 日本橋三越
    TV・ドラマ, エンタメ

    高見沢俊彦の“美しいメシ”100回記念 日本橋三越で初の美食祭

  • なか卯が“ウニの二大メニュー” 雲丹おろしうどんとウニ丼を9月17日から販売
    商品・物販, 経済

    なか卯が“ウニの二大メニュー” 雲丹おろしうどんとウニ丼を9月17日から販売

  • 掃除機「自動お手入れ機能」篇(15秒)
    商品・物販, 経済

    反町隆史、東芝新CMで料理や掃除に挑戦 家庭的な素顔ものぞかせる

  • 音楽劇「謎解きはディナーのあとで」(撮影:阿部章仁)
    エンタメ, 舞台

    上田竜也が毒舌執事に挑む 玉井詩織&橋本良亮と共演「謎解きはディナーのあとで」開…

  • トピックス

    1. 偽ファッション広告

      偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

      2025年9月上旬からGoogle広告に偽ファッションサイトが急増。数秒で「Windows Defe…
    2. 邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      邪悪なAI搭載「絶対にバズるSNS」で理不尽な炎上を疑似体験→リアルすぎて怖くなった

      Webコンテンツ「絶対にバズるSNS」が9月15日公開。9月26日公開映画「俺ではない炎上」と連動し…
    3. 26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前のMMORPG「Dark Ages」、YouTuberの挑戦で限界集落から奇跡の再生

      26年前にリリースされたMMORPG「Dark Ages」をご存じでしょうか。年月とともに人口は減少…

    編集部おすすめ

    1. たこばさんの「糸こんにゃく炒飯」

      えっ…これ糸こんにゃく!?目も舌も騙される“ヘルシー炒飯”を実際に作ってみた

      「糸こんにゃくで作った炒飯が本物そっくりに仕上がる」と聞いたら、信じられるでしょうか。大阪市のたこ焼き店「たこ焼たこば」の店主がSNSに投稿…
    2. 虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズの「どこか奇妙な職業体験」が話題 ゴミを拾いながら物語の世界へ没入

      虎ノ門ヒルズで清掃員の仕事を疑似体験しながら、非日常な体験に巻き込まれていく……そんな不思議な没入型体験イベント「どこか奇妙な職業体験 虎ノ…
    3. あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      あれー?どこかなー?伸びしろしかない3歳児の“全力”かくれんぼが手強すぎる!

      子どもにとってかくれんぼは、ハラハラドキドキのスリリングな遊び。自分だけにしか分からないであろう隠れ場所を見つけて「ここなら大丈夫」「絶対見…
    4. プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      プリキュア映画ぬりえコンテスト、第三者による不正応募判明 公式が謝罪と訂正

      アニメ映画「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」公式は9月12日、「キミプリ♪ぬりえコンテスト」において…
    5. 短編ホラーゲーム「夜勤事件」、実写映画化決定 2026年全国公開へ

      短編ホラーゲーム「夜勤事件」、実写映画化決定 2026年全国公開へ

      コンビニを舞台にした短編ホラーゲーム「夜勤事件(The Convenience Store)」が、実写映画としてスクリーンに登場へ。開発元の…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト