おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

ネットを見ていた母親からSOSの電話 悪質なサポート詐欺に注意

 インターネットで色んなサイトを見ていたら、悪質なサイトに出会ったり、怪しい電話番号に誘導されたりすることがあります。

 Twitterユーザーの赤木真紅朗さんのお母さんもそんな場面に遭遇しましたが、すぐさま息子に連絡をしてピンチを脱出。その一部始終をうかがいました。

  •  息子の赤木さんのツイートによると、ある日お母さんから電話があり、ニュースサイトを見ていたら「Windows Defender」のセキュリティ警告アラートが表示され、何度ウィンドウを閉じてもダメだったそう。

     投稿された画像には「検出された脅威 トロイの木馬スパイウェア」「セキュリティ上の理由と安全のため、このPCへのアクセスはブロックされています」という文章が。ブラウザを全画面に切り替えてロックしたように見せかけ、表示されている電話番号に誘導する仕組みになっていたそうです。安易に番号に連絡せず、息子をたよるお母さんで本当に良かった……。

    ■ Microsoftのページなどを見て対処

     その後のツイートで赤木さんも「『息子はPCに詳しいから聞いてみよう』という判断力を持つ母を誇りに思う」と語ります。その電話でやり取りをしつつ、お母さんから送られてきた画像を確認。状況や対処法を判断するためにMicrosoftのホームページなどを見て調べたといいます。その結果、Ctrl+Alt+Delから再起動したら問題は解決したそう。「同様の状況になったら再起動してください」とツイートで呼び掛けます。

     赤木さんに話をうかがうと、お母さんが見ていたのはEdgeを立ち上げた時に表示されるニュースサイトだったといいます。いつも見ているサイトなのに突然このようなことが起こったら誰でも慌ててしまいますね。

     なお、Microsoftホームページで2021年に「マイクロソフトのサポートを装った詐欺にご注意ください」というものが投稿されていました。内容は今回の事例とよく似た症状の手口。「マイクロソフトのエラーメッセージと警告メッセージに、電話番号が記載されることはありません」という注意が呼びかけられています。

    ■ 同様の被害に遭った人も

     ちなみに赤木さんは、PCやインターネットについてお母さんから時々相談を受けているものの、普段は人並み程度にPC作業をしているだけで、エンジニアのような専門職ではないとのこと。お母さんからはその後、同様の連絡は来ていないそう。「(同じことが起こっても)対処法が分かったので、同じように対処しているかもしれません」と語ります。

     この投稿は2万4000件を超えるいいねを集め、注目を浴びています。投稿を見た人の中には「うちの親のパソコンもなりました」と、同様の被害に遭った人も多くいるよう。さらに「母親が引っ掛かり実際に電話してしまいました」とコメントする人も。どうやら今回の手法は現在も流行っている様子。みなさんも十分に注意しましょう。

    <記事化協力>
    赤木真紅朗さん(@shin_akagi

    <参考>
    マイクロソフトのサポートを装った詐欺にご注意ください

    (佐藤圭亮)

    あわせて読みたい関連記事
  • “警察からの電話”実は偽装 提供番号の悪用で通信会社が謝罪
    社会, 経済

    “警察からの電話”実は偽装 提供番号の悪用で通信会社が謝罪

  • 菊水産業「お菊社長」なりすましに接触 ウザ絡みして目的を探ってみた
    インターネット, おもしろ

    菊水産業「お菊社長」なりすましに接触 ウザ絡みして目的を探ってみた

  • 警告ポップアップで強引に広告誘導 悪質業者が仕掛ける正規サービスを悪用した罠
    インターネット, サービス・テクノロジー

    警告ポップアップで強引に広告誘導 悪質業者が仕掛ける正規サービスを悪用した罠

  • 怪しい電話を意図せず撃退してしまう?黒電話ユーザーの詐欺対応が話題
    インターネット, おもしろ

    怪しい電話を意図せず撃退してしまう?黒電話ユーザーの詐欺対応が話題

  • 「ふくぎょうのおしごと!」既視感満載の怪しい広告が勧めてくる“副業”とは?
    インターネット, 社会・物議

    「ふくぎょうのおしごと!」既視感満載の怪しい広告が勧めてくる“副業”とは?

  • 偽ファッション広告
    インターネット, 社会・物議

    偽ファッション広告がGoogle広告に大量出現 サポート詐欺被害に注意

  • ちょ、まてよ。それ何のドラマだよ!「勇者」出演の偽キムタクとLINEで対峙した一部始終
    インターネット, 社会・物議

    ちょ、まてよ。それ何のドラマだよ!「勇者」出演の偽キムタクとLINEで対峙した一…

  • 偽公式からの当選通知を追跡!行き着いたのは「能登半島応援」を騙る悪質詐欺
    インターネット, 社会・物議

    偽公式からの当選通知を追跡!行き着いたのは「能登半島応援」を騙る悪質詐欺

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート
    インターネット, 社会・物議

    “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート

  • おたくま編集部Editor

    記事一覧

    おたくま経済新聞・編集部による監修or執筆

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • TikTok収益トラブルはシステム不具合 公式が謝罪と対応方針を示す
    インターネット, サービス・テクノロジー

    TikTok収益トラブルはシステム不具合 公式が謝罪と対応方針を示す

  • Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起
    インターネット, サービス・テクノロジー

    Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

  • ミライ人間洗濯機
    企業・サービス, 経済

    ミナミのホテルで「人間洗濯機」稼働開始 大阪・関西万博で注目の装置

  • ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念
    社会, 経済

    ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

  • KADOKAWAの「PressWalker」、2026年2月25日でサービス終了を発表 開始から約4年で幕
    企業・サービス, 経済

    KADOKAWAの「PressWalker」、2026年2月25日でサービス終了…

  • YouTube Premiumアドオン、日本を含む5か国で新たに提供へ Google Oneとセットで割安に
    インターネット, サービス・テクノロジー

    YouTube Premiumアドオン、日本を含む5か国で新たに提供へ Goog…

  • トピックス

    1. ミライ人間洗濯機

      ミナミのホテルで「人間洗濯機」稼働開始 大阪・関西万博で注目の装置

      大阪・関西万博で注目を集めた「人間洗濯機」が、ついに大阪・ミナミのホテルで稼働を始めました。導入した…
    2. ティーバッグ使用時の悩みを解決「二番煎じ待機スタンド」 デザインを学ぶ大学院生が製作

      ティーバッグ使用時の悩みを解決「二番煎じ待機スタンド」 デザインを学ぶ大学院生が製作

      ティーバッグ、一度だけ使って捨てるのはもったいなくて、何度も繰り返し使ってしまいますよね。でも、浸し…
    3. 運営者の終活で老舗CGIサイトが終了へ 1995年開設「CGI RESCUE」、2026年3月に幕

      運営者の終活で老舗CGIサイトが終了へ 1995年開設「CGI RESCUE」、2026年3月に幕

      1995年から続く老舗CGI配布サイト「CGI RESCUE」が2026年3月末での終了を発表しまし…

    編集部おすすめ

    1. Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      Reactに「CVSS 10.0(最高)」の脆弱性 IPAが注意喚起

      情報処理推進機構(IPA)は12月10日、多くのウェブサービスで使われている開発技術に重大な問題が見つかり、国内でも悪用したとみられる攻撃が…
    2. ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライバー事務所4社に公取委が注意 「移籍しづらい」契約に懸念

      ライブ配信アプリ「Pococha(ポコチャ)」で活動するライバーをサポートしている事務所4社が、所属ライバーの“退所後の活動”を不当にしばっ…
    3. パラマウントのプレスリリース

      まるで三角関係?Netflixと“婚約発表”したワーナーにパラマウントが求婚 関係を分かりやすく解説

      アメリカの映画製作・配給会社であるパラマウントが12月8日、同じくアメリカのメディア企業ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)を1株…
    4. 「美味しい」じゃない、“非日常の食べ物”をめぐる5冊

      「美味しい」じゃない、“非日常の食べ物”をめぐる5冊

      「刑務所メシ」「くさい食べ物」「辺境メシ」「イスラム圏の飲酒」「殺し屋のダイナー」など、日常を外れた“食べ物”をテーマにした5冊を紹介します…
    5. 快活フロンティアの発表

      快活CLUB不正アクセスと“天才ハッカー美談”の危うさ──真面目な技術者を傷つける誤った称賛

      快活CLUB公式アプリへの不正アクセスで会員情報700万件超が漏えいした事件で、高校2年の男子生徒が逮捕された。ネットでは「将来有望なホワイ…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト