6月8日早朝より、ニコニコへの大規模サイバー攻撃によるアクセス不可の状況が続いている問題について、6月14日に新バージョン「ニコニコ動画(Re:仮)(りかり)」をリリースしたことが発表されました。

 視聴できる動画は一部となり、現在は2007年の人気動画が視聴可能で、今後も随時更新予定。サービス開始当時のように、最低限の機能での視聴となりますが、アカウントなしで利用できるとのことです。

■ 「ニコニコ動画(Re:仮)」について

 「ニコニコ動画(Re:仮)」にアクセスすると、一度に10個の動画のサムネイルが表示されます。2007年の動画というだけあり、ニコニコの古参ファンにとっては思わず「懐かしい!」と声をあげてしまうような動画ばかり。

ニコニコ動画(Re:仮)

 下部にある「動画一覧の再読み込み」を押すことで、動画のリロードが可能。見たい動画が出てくるまで繰り返し入れ替える、というランダム性もひとつの楽しみ方と言えるかも。

 もちろん動画にはコメントすることも出来ますが、「(Re:仮)」で新たに投稿されたコメントしか見られず、また、コメントは復旧後の動画には反映されないとのこと。やはり本復旧までの期間の、あくまで一時的なもの、と考えておいた方がよいでしょう。

 また、ブラウザ上で遊ぶことができる釣りゲーム「つりっくま」も搭載されています。

■ ニコニコインフォにて「ニコニコサービスが利用できない状況について」を更新

 新バージョンの公開に合わせて、ニコニコインフォでは「ニコニコサービスが利用できない状況について」を更新し、「対応の経緯」や「被害の原因および影響範囲」等、詳細を追記し、今回の大規模サイバー攻撃には「ランサムウェアも含まれていたこと」や、「サーバーの電源ケーブルや通信ケーブルを物理的に抜線し封鎖」したことなどを公表。

 また「復旧の見通し」については、先日の「月刊ニコニコインフォ」でも言及されたように、「安全な環境下でニコニコ動画とニコニコ生放送のシステムを再構築するといった作業を要する」ため、要する期間は「1か月以上」になる見込み。「再開できるサービスから順次再開していく予定」とのことでした。

 上記を説明するビデオメッセージには、ニコニコ代表の栗田穣崇さん、ニコニコサービス本部 CTOの鈴木圭一さん、株式会社KADOKAWA 取締役 代表執行役社長 CEOの夏野剛さんが登場。

株式会社KADOKAWA 取締役 代表執行役社長 CEOの「夏野剛」さん

ニコニコ代表の「栗田穣崇」さん、ニコニコサービス本部 CTOの「鈴木圭一」さん

 動画の最後に夏野さんは「この度は迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ありません。心からお詫び申し上げます」と謝罪し、栗田さんは「ドワンゴ社員一同全力で復旧に取り組んでまいります。今後ともどうぞ応援いただきますよう、よろしくお願いします」と述べました。

<参考・引用>
ニコニコ公式Xアカウント(@nico_nico_info
ニコニコインフォ「【追記】ニコニコサービスが利用できない状況について
ニコニコ動画(Re:仮)

(山口弘剛)