営業職や医療従事者など、一つに留まらず動き回る仕事をしている方なら、一度は経験があるかもしれません。シャツの胸ポケットに油性ボールペンを挿していたら、いつの間にかインクがついていた。

 この状況が繰り返されると見た目が悪くなり、印象にも影響します。とはいえ、ワイシャツの場合は1枚あたり4000円ほどするため、簡単に買い換えるわけにもいきません。

 そこで、「何か良い方法はないか?」と思って調べてみると、消毒用アルコールでインクが落ちるというネットの話題を発見。果たして本当に効果があるのか?さっそく試してみました。

【注意事項】
本記事では、「消毒用アルコールを使ってシャツについた油性ボールペンの跡を落とす方法」をご紹介します。ただし、この方法は消毒用アルコールの本来の用途ではありません。また、シャツの素材によっては生地が傷んだり、色落ちする可能性があります。試す際は、あくまで自己責任でお願いいたします。

■ 使用する消毒用アルコールはジェルタイプがいいらしい

 消毒用アルコールで油性ボールペンの跡が落ちる理由は、油性インクがアルコールに溶けやすいためです。実際、アルコールでマジックの落書きを消すこともありますが、布に対してどれほど効果があるのでしょうか?

 そこでネットでオススメされていたのが「消毒用アルコールジェル」です。ジェルタイプは液体アルコールに比べて揮発が遅く、布にゆっくりと浸透してインクにしっかり馴染ませることができます。また、手に触れることを前提に作られているため、アルコール以外に肌に優しい成分も含まれており、取り扱いも安心です。

市販されている「消毒用アルコールジェル」

■ 汚れを落としてみた

 ではさっそく、消毒用アルコールジェルをワイシャツのポケットの汚れに垂らしてみましょう。なんとも不安になりそうな光景ですが、これで汚れが落ちるのであれば……と期待したいものです。

汚れた箇所に消毒用アルコールジェルを塗っていく

 今回用意したシャツにはわりと広範囲にボールペンの跡をつけてしまいました。そこで、少しずつジェルを垂らしながら布に馴染ませていきます。

次第にインクが浮かんできた

 しばらくすると、油性インクがアルコールジェルになじんでいく様子が確認できました。今まで気にならなかった汚れも、どんどん浮かび上がってきます。

 ここは躊躇わずにもっとたっぷりジェルをなじませた方がよさげです。シャツの表、裏両方からジェルをなじませていきます。

 ある程度ジェルをなじませおわったら、次はティッシュで軽くたたき、汚れを落としていきます。ティッシュは細かく新しいものと交換しながら、ポンポンポン……地道な作業ですが、確かに汚れが薄くなってくるのを感じます。

 ここで注意なのが、なるだけこすらないこと。こすってしまうと、逆に汚れを広げてしまうことになります。筆者は途中めんどくさくなってついこすってしまいました……。汚れが広がり反省。最初から最後まで、叩いて汚れをとるようにしたほうがよさそうです。

ティッシュで汚れを取る

■ 最後に洗濯して仕上げ

 ある程度汚れが落ちたら、最後に洗濯して仕上げます。もともとかなり頑固な汚れだったため、完全には落ちませんでしたが、それでも大幅に薄くなったのは明らかです。

汚れが綺麗に落ちた

 Before(左)/ After(右)の比較では、汚れが大幅に改善されたことが確認できます。軽い汚れであれば、さらにきれいに落ちそうです。

Before(左) / After(右)

 ネットの噂通り、消毒用アルコールジェルでボールペンの汚れが目立たなくなりました。ただし、繰り返しになりますが、消毒用アルコールジェルは本来の用途ではありません。試す際は自己責任で、シャツの素材などを十分に確認した上で行ってください。

(たまちゃん)