回転寿司チェーン「スシロー」にて、4月9日より開催中の「九州うまかもん祭」。九州各県の名産品を使用した寿司ネタが勢ぞろいする中、筆者の居住地である鹿児島からは、「ラーメン よしみ屋」が監修した「鹿児島豚骨ラーメン」が登場しています。
「よしみ屋」といえば、鹿児島ラーメンの名店のひとつ。せっかく鹿児島に住んでいるので、今回はその味がどのくらい再現されているのか?本家とスシロー版を食べ比べてみることにしました。
■ 南九州最大の繁華街、天文館に暖簾を掲げる「よしみ屋」のラーメンは王道の鹿児島味
まずは、「ラーメン よしみ屋」へ向かいます。南九州最大の繁華街、天文館に暖簾を掲げるよしみ屋は、長く地元民に愛されている人気店。個人的にも何度か訪れたことがあり、食事時には常に行列が出来ているイメージです。
この日は土曜の開店直後の時間帯でしたが、それでもすでに席は満席に近い状態。なんとか1席だけ空いていたため、すぐに入店出来ましたが、さすがはよしみ屋。変わらぬ人気ぶりは健在です。
よしみ屋が展開するラーメンメニューは「ラーメン」と「チャーシューメン」の2種類で、今回スシローとコラボしているのは、もちろん定番の「ラーメン」のほう。本当なら大サイズを注文したかったところですが、この後スシローへハシゴを予定しているため、今回は800円(税込)の中サイズにしておきます。
注文からほどなくして、筆者の席にラーメンがやってきました。鹿児島ラーメンと言えば、あっさりとした豚骨スープをベースに、鶏ガラや野菜などの旨味を加えた優しい味わいが特徴です。よしみ屋は、こうした鹿児島ラーメンのど真ん中を行くスタイル。
そこへスープがよく絡む中太麺に、もやし、ネギ、揚げニンニク、そして3枚のチャーシューがトッピングされたラーメンは、まさしく鹿児島ラーメンの王道。豚骨由来の臭みを一切感じさせず、なおかつ味の層の厚みを感じるスープに箸が止まることはなく、一気に完食しました。ごちそうさまでした。やはり何度でも食べたくなる味です。
■ 続けてスシローの「鹿児島豚骨ラーメン」を実食
いやー、お腹もふくれたことだし、満足満足……では終われません。そうだった、目的はあくまでスシローのコラボラーメンの方でした。
車で移動すること数十分、スシローに到着。受付を済ませると、カウンター席に案内されたので、早速コラボラーメンを注文しましょう。タッチパネルを操作すると……ありました。「鹿児島豚骨ラーメン」というメニュー名で提供されているようです。
注文すると、ラーメンがレーンにのってやってきました。蓋を開くと、本家よしみ屋同様、ネギと揚げニンニク、そして2枚のチャーシューがトッピングされており、見た目は非常に似通っているように感じます。違いと言えば、よしみ屋にはあるもやしがない点。ただこれは、商品画像の時点で入っていないようなので、スシロー版としては入れ忘れではなさそうです。
中太の麺の食感や、チャーシューの旨みについては、率直に言って本家より若干劣るように感じましたが、驚いたのはスープの再現度。鹿児島ラーメンの中でも一段と上品な、よしみ屋のスープの味に近いように感じられました。王道の鹿児島ラーメンを感じるには十分と言える出来栄え。これで450円(税込)ならば大満足です。
そして何より、いい意味で味の主張が強くないので、お寿司との相性が抜群に良いんですね。一緒に食べれば、寿司の旨みもさらに増すことでしょう。
もしも本企画を担当した方が、よしみ屋ラーメンとお寿司の相性を考えてのチョイスであれば、これはお見事の一言。ラーメンのハシゴが気にならないくらい、おいしくいただくことが出来ました。しっかりスープも飲み干し、完食。ごちそうさまでした。
鹿児島豚骨ラーメンが提供される「九州うまかもん祭」は、4月20日までの開催予定ですが、販売予定総数が完売次第終了することもあるとのこと。九州他県の豚骨ラーメンとは異なり、独自の進化を遂げたとされる鹿児島ラーメンのおいしさを、ぜひ味わってみてください。
(山口弘剛)