おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

【特撮映像館】Act.85 デスノート(前編)

「特撮映像館」、今回は金子修介監督による、人気コミックの実写映画『デスノート(前編)』です。CG合成による死神リュークの存在感をたっぷりと味わってください。

公開当時まだ「少年ジャンプ」に連載中だった人気コミックの実写映画。死神のノート「デスノート」に名前書かれた人物は必ず死ぬ。そのノートを手に入れた夜神 月は、自分の理想とする世界を作るために、法律で裁けない犯罪者を中心に抹殺を始める。


  • 世界各地で起こる犯罪者だけが死ぬ謎の連続事件を、ひとりの犯罪者の連続殺人と断定して捜査を始めるLと呼ばれる探偵。ふたりの天才の頭脳戦が本作の見どころとなる。

    デスノートのもともとの持ち主である死神リュークを、本作ではCGで合成。違和感のない画面作りとなっているが、これまでの日本の特撮であれば部分的にCGで処理しても基本は着ぐるみなどと俳優を共演させるのが普通だったことを考えると、ハリウッド的な制作が導入されたといってもいいかもしれない。

    また松山ケンイチが演じたLも原作のイメージに近く(ビジュアル的に)、内容的に改変されてはいるが原作のファンも納得する仕上がりになっていたのではないかと思う。

    藤原、松山と並んで本作を支えているのが鹿賀。ちょっとした表情だけの演技でも魅せてくれるところは流石だ。

    リュークも壁をすり抜けたり空を飛んだり、合成ならではのシーンが見られるが、表情はややオーバー気味なところはある。着ぐるみなどでもそうだが、細かい表情が表現できないところを身体全体の動きで見せる演技があり、そういった流れを受け継いでいるのではないかと感じられる。もっともこのあたりは鑑賞する側の感覚の違いもあるので、わかりやすいと感じるか、動きが大きすぎると感じるか、微妙なところだ。

    本作は初めから前後編二部作として企画され、約半年後に後編が公開されている。

    監督/金子修介
    キャスト/藤原達也、松山ケンイチ、鹿賀丈史、藤村俊二、香椎唯宇、瀬戸朝香、ほか。
    2006年/126分/日本

    (文:猫目ユウ)

    あわせて読みたい関連記事
  • うわあああ!小3の時に作った「DESUNOOT」を発見 「ガチで中見たくない」
    インターネット, おもしろ

    うわあああ!小3の時に作った「DESUNOOT」を発見 「ガチで中見たくない」

  • アニメ/マンガ, ニュース・話題

    豪華キャスト陣が勢揃い 劇場アニメ「プロメア」完成披露舞台挨拶に行ってきた

  • インターネット, 社会・物議

    デスノートは登場人物が全員バカの映画?ネットで話題

  • 放送・配信

    「ちんこ……で、ございますか」から始まる映画『珍遊記』冒頭映像公開 ばばあのブラ…

  • 放送・配信

    実写ドラマ『デスノート』で夜神月「平凡」化が話題

  • 放送・配信

    またデスノート落としちまったよ…『DEATH NOTE』7月に連続ドラマ決定

  • 放送・配信

    マンガ『ふたがしら』 松山ケンイチ×早乙女太一で時代劇化

  • ナナメ観!
    コラム, 雑学

    【特撮映像館】Act.86 デスノート the Last name

  • 猫目 ユウWriter

    記事一覧

    フリーライター。ライター集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
    『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
    女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。
    本コラム「うちの本棚」は作者・テーマ別にして「ブクログのパブー」から電子書籍として刊行しています。
    また最近は小説の執筆に力を入れています。
    仮想空間「Second Life」やってます^^

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • コラム・レビュー

    複数社から発売された『墓場鬼太郎(ゲゲゲの鬼太郎)』を振り返る

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】262回 こいきな奴ら/一条ゆかり

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】261回 ティー・タイム/一条ゆかり

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】260回 5(ファイブ)愛のルール/一条ゆかり

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】259回 デザイナー/一条ゆかり

  • コラム・レビュー

    【うちの本棚】258回 わらってクイーンベル/一条ゆかり

  • トピックス

    1. 母に何気なく70年万博の話をしたら……“55年前の資料”にテンション爆上がり

      母に何気なく70年万博の話をしたら……“55年前の資料”にテンション爆上がり

      大阪・関西万博をきっかけに、55年前の1970年の大阪万博(以下、70年万博)に興味を抱くようになっ…
    2. ハチワレ特製「暗殺者のチャルメラ」を再現 トマトと粉チーズでインスタントラーメンが大変身

      ハチワレ特製「暗殺者のチャルメラ」を再現 トマトと粉チーズでインスタントラーメンが大変身

      10月1日にXで公開された漫画「ちいかわ」にて、ハチワレがちいかわに振る舞った“暗殺者のチャルメラ”…
    3. 「フツーの人」と「デブ」の食意識の違いをイラストで可視化 あなたはどっち?

      「フツーの人」と「デブ」の食意識の違いをイラストで可視化 あなたはどっち?

      「もしかして、フツーの人っておなか空いてる時以外おなか空いてないの?」そんな衝撃の(?)問いかけとと…

    編集部おすすめ

    1. フライドポテトで、白ごはんを食べる……?ドンキ新作が過去イチ理解できなかった件

      フライドポテトで、白ごはんを食べる……?ドンキ新作が過去イチ理解できなかった件

      「みんなの75点より、誰かの120点」を合言葉にドン・キホーテが展開している偏愛メシシリーズ。10月1日に「本当にこの組み合わせが好きな人が…
    2. 将棋倶楽部24、2025年末でサービス終了 27年の歴史に幕

      将棋倶楽部24、2025年末でサービス終了 27年の歴史に幕

      オンライン将棋対局サービス「将棋倶楽部24」が、2025年12月31日をもって終了することが発表された。運営する席主の久米宏氏が10月1日付…
    3. pium、“カスハラ声明”きっかけに炎上 接客批判受け謝罪と改善策

      pium、“カスハラ声明”きっかけに炎上 接客批判受け謝罪と改善策

      アパレルブランド「pium」が9月30日、店舗スタッフの接客に対する多数の指摘や批判を受け、公式Xにて謝罪文を公開しました。併せて再発防止策…
    4. 「ビー・バップ」クラファン始動、清水で“高校与太郎祭”実現へ 返礼に「鉄橋ダイブ」関連も

      「ビー・バップ」クラファン始動、清水で“高校与太郎祭”実現へ 返礼に「鉄橋ダイブ」関連も

      映画「ビー・バップ・ハイスクール」のロケ地として知られる静岡市清水区で、作品ゆかりの企画を集めた大型オフラインイベント「清水 ビー・バップ・…
    5. 第7回京都アニメーションファン感謝イベント『私たちは、いま!! ―京アニのセカイ展―』

      京都アニ「第7回ファン感謝イベント」追加情報を公開 新商品や書籍予約、グッズ二次予約も発表

      株式会社京都アニメーションは、10月25日・26日の2日間で開催予定の「第7回京都アニメーションファン感謝イベント『私たちは、いま!! ―京…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト