特定の地域の人ならばで高確率でできる謎の文化○○。
【関連:福岡県久留米市出身者は高確率で「堀川バスの社歌が歌える」】
これまで『福岡県久留米市出身者は高確率で「堀川バスの社歌が歌える」』や、『岐阜県の郡上八幡民は100%「郡上踊り」10曲を踊れる』を紹介してきましたが、今回はこれまでに読者投稿があった全国各地の「○○民ならできること」をまとめてご紹介。
――青森県青森市民ならできること
▼「体育デー」のダンスが踊れる
青森県青森市では毎年6月ごろに、市内の小学校6年生を集めた「青森市小学校体育デー」という催しが行われるそうです。昨年は市内47校から6年生約2700名が参加。
大会では陸上競技10種目の他に参加者全員で行うダンスがあるそうです。
それがここでいう「体育デーのダンス」と呼ばれるもの。
正しくは「NE・BU・TA」という名前のダンスで、2000年7月13日に行われた「第47回青森市小学校体育デー」で市内3181名の小学生で踊ったのが最初になっています。
以来、毎年このダンスは体育デーのフィナーレを飾るようになり、今では大会の目玉の一つになっているそうです。
ちなみに投稿者によると「たぶん、体育デーって単語を聞いただけで8割くらいの人は笑う」ともコメント。小学生時代を青森市で過ごす方にとっては、色んな思い出が詰まっているダンスなんでしょうね。
――神奈川県横浜市民ならできること
▼横浜市内の小学校を卒業した人は「横浜市歌」が歌える
これについては多くの方から投稿いただきました。横浜市で小学生時代を過ごしたかなたらば、高確率ではなく(忘れてなければ)確実に歌える・歌ったことがある歌なのだそうです。
「横浜市歌」が誕生したのは1909年。横浜港の新港埠頭で行われた「開港五十年記念大祝賀会式典」で披露されたのが始まり。しかも作詞を担当したのが森鴎外という豪華版。
以来、市内の小学校では校歌とともに積極的に歌われているそうです。
――群馬県民ならできること
▼「上毛かるた」というローカルかるたの読み札を全暗記している
この情報も非常に多くの方から投稿いただきました。というか一番多かったです。ただ、テレビなどでも多く取り上げられている話題のため、単体記事としては見送っていましたが、群馬県民の団体攻撃もとい熱意にほだされ今回ご紹介させていただきます。
群馬県には一般に知られる「かるた」とは異なる、地域の情報を盛り込んだ「上毛かるた」というものが存在します。
1947年頃に発表されたものが始まりで、内容は県内各方面から題材を募って作られたものだそうです。
わかりやすいように、一般的なかるたと比較してみます
○一般的なかるた(ここでは江戸かるたを例にします)
あ:頭隠して尻隠さず
い:犬も歩けば棒に当たる
う:嘘から出た真
○上毛かるた
あ:浅間のいたずら鬼の押出し
い:伊香保温泉日本の名湯
う:碓井峠の関所跡
以上のように、一般的な“かるた”ではことわざ中心に札があるのに対して、上毛かるたの場合には、群馬県内の地域情報がふんだんに取り入れられています。
なお、この「上毛かるた」を利用した競技大会が毎年2月に行われており、地元の子供は冬休みを潰してでもこのかるたの暗記にあけくれるそうです。
▼授業前の挨拶で「起立、礼、着席」と号令されるとうまくできない
群馬県民恐るべしです。こちらも全投稿の内3位に入るくらい応募がありました。
学校の授業前の挨拶では一般に「起立・礼・着席」と号令をかけますが、群馬県内のほとんどの学校では「起立・注目・礼」と号令をかけるそうです。
そのため、社会人や大学などで県外に出て、そうした場面に遭遇すると、「“礼”の時“注目”してたら「ボーっとするな」と怒られた」、「起立→注目→礼→着席をしてしまうのでワンテンポ遅れる」などの悲劇が起こっているそうです。
――福岡県民ならできること
▼体育祭で「起立」と言われると「ヤー」の掛け声で立つ
福岡県内のほとんどの小学校では、体育の授業中に先生が「起立」と掛け声をかけると、生徒は「ヤー」と大声で叫びながら立ち上がるそうです。
座る時には先生が「座れ」と掛け声をかけると、同じく「ヤー」と大声で叫びながら座るそう。
そのため、小学生時代を福岡県内で過ごした人にとってはそれが染み付いている部分もあるそうで、大人になってからは流石に叫ぶことはしないそうですが、子供の体育祭などに参加しているときうっかり「ヤー」と小さくもらすこともあるんだそう。
この件について起源を調べてみましたが、「博多祇園山笠」で山が櫛田入りする時の掛け声「ヤー」が起源だとか、戦時中の兵隊の掛け声から引用されたものだとか諸説あるようです。
――兵庫県神戸市民ならできること
▼神戸体操ができる
1951年の発表以来、半世紀以上神戸市の多くの学校で行われてきた神戸市内限定の体操。
体操には、男性バージョン、女性バージョンとあり、また更には世代別のものもあるのだとか。
運動量は従来のラジオ体操を遥かに上回り、かなりハードだそう。
ただこの神戸体操。ここ最近では、あまり行わなくなってきたそうです。絶滅危惧体操とも一部では呼ばれており存続が危ぶまれる状況も……。
現在でも既に一定世代より以下の人達はできない人も多いそうですよ。ただし、一定年齢以上はもれなくできるそうです。
――沖縄県民ならできること
▼青い山脈でフォークダンスが踊れる
沖縄県民の多くは「青い山脈」の音楽にのせてフォークダンスが踊れるそうです。
勿論定番の、「オクラホマミキサー」や「マイムマイム」も踊るそうですが、その定番シリーズの中に「青い山脈」もちゃっかり入っているんだとか。
踊るのは学校の授業中は勿論、人が集まったときなどの宴の場でも踊ることがあるそうです。
ちなみにこれは大体60半ばくらいの人から下の人が該当するそうです。「青い山脈」は1946年発表の曲なので、大体それぐらいの生まれの人からが踊れると思えば間違いなさそうですね。
――愛知県尾張地方民ならできること
▼荻野目洋子の「ダンシングヒーロー」で盆踊りが踊れる
愛知県尾張地方(近隣含む)の人ならば、荻野目洋子さんの「ダンシングヒーロー」で踊れる、叉は合いの手が高確率でできるそうです。
理由は尾張地方では盆踊りで「ダンシングヒーロー」が流れるため盆踊りに参加している人ならば、老若男女問わず皆が踊っていて地元を離れていて長らく参加してない人でも曲を聞けば合いの手くらいは出来てしまうほど染み付いているものだとか。
PN「味噌よりおろしポン酢が好きな人」さんに投稿いただいたこちらのネタ。
調べてみたところ、他にも岐阜県、三重県でも一部踊れる地域があるようです。
色々紹介してきましたが、高確率でみんなができることは、「歌」「踊り」「体育」にどうも集中する様子。
それにしても千葉県の「菜の花体操」はかなり有名ですが他にも「神戸体操」や「体育デーダンス」など色々あるものですね。
「○○民ならできること」シリーズでは、今後もこうした「特定地域の人ならば高確率でできる謎の文化」をお伝えしていきます。
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