講談社・イブニングで連載中の『山賊ダイアリー』。狩猟免許を持つ作者の岡本健太郎さんが、自身の狩猟生活を真面目にのんびりと描いたもの。今までは縁遠いと思われていた狩猟をぐっと身近に感じるとして人気になっています。
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そんな最中、最近は狩りガールという狩猟免許をわざわざ取得して狩りを楽しむ女子が増えてきているそうです。山ガールとか魔女ガールとか色々流行していましたがついにここまで来ましたか。 女優の杏さんも狩猟免許を持っており、実際もらったウサギをさばいて食卓に出すという自身の生活が話題になったのも記憶に新しいですよね。
■狩った害獣を有効活用するため国も支援
田畑を荒らす有害鳥獣による被害は年間200億円近いそうです。捕獲後は焼却処分されることが多いそうですが、もっと有効活用できないものかと国も普及に向けて支援しています。
捕獲したシカやカラス、イノシシなどをジビエ料理として出す飲食店が増え、調味料として加工する企業も出てきています。
■青森の狩猟体感ツアーに女性が3割
青森県で今年2カ所で行われた県の猟友会メンバーが実際にキジ猟を実演し昼食にジビエ料理を楽しむという狩猟体感ツアーでは、女性の参加者が3割を占めました。
全国的にも“ハンター”は減少傾向にあり、害獣は増加傾向にあるために大日本猟友会は「狩りガール」を商標登録し狩りガールになるための手引きを丁寧に説明したサイトをつくるなど、女性のハンター志願者に対する間口を広げているようです。
<参考:http://kari-girl.com/>
■狩りガールになるためには
狩猟免許を取り、銃の所持許可試験に合格してから病院の診断書や戸籍謄本、住民票などを用意して銃の許可申請するために警察署に出向いたりしなければなりません。また銃の所持に関しては、例えば持ったままコンビニに入ってはいけない、車の中やバイクに乗せたまま離れてはいけない、など細かい決まりがあります。
狩猟者のために公益団体である猟友会へ入会すると先輩ハンターたちに色々教えてもらえたり入会費には必須の保険料が含まれていたりなどメリットがたくさんあるようです。
そんな面倒な手続きなどがあったとしても狩りガールが増えつつあるのは、狩りの楽しさや美味しさに他では味わうことのできない魅力があるからなんではないでしょうか。実際、新鮮な鹿肉の生肉ってありないほど美味しいので、筆者もちょっと狩りガールを目指そうかな……なんて思ってしまったことは言うまでもありません。
<参考:『山賊ダイアリー』岡本健太郎 講談社>
(文:大路実歩子)