「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」が、聴覚障害者向け日本語字幕版の上映を発表しました。本作は、11月8日に公開されて以来、「子ども向けかと思ったらめちゃ泣けた」「全てが優しい世界」と大反響の人気作です。

 可愛くてふんわりしたフォルムのキャラクターたちが織り成す「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」は、その全てが優しさに包まれた世界観で多くの人の涙腺を崩壊させており、未だ人気の衰えを見せません。そんな優しい世界から、さらに優しい発表が「映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ」のツイッター公式アカウントで行われました。

聴覚障害者向け日本語字幕版上映のお知らせ
『映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ』では、より多くの皆さまに映画をご鑑賞いただくため、日本語字幕上映を実施いたします。上映劇場一覧はこちら
※上映日の上映時間については各劇場までお問い合わせください

 と、日本語字幕版上映劇場一覧の表が画像として投稿されています。

 表には、全国の47都道府県のうち、各県最低1か所は日本語字幕版上映劇場として指定されており、日程も一部を除く映画館で12月27日~12月28日が予定されています(島根、福岡・Tジョイ博多、大分、鹿児島、沖縄は12月29日~12月30日)。

 この粋な計らいに、「すみっコぐらしの福祉熱がすごい」「素敵な配慮」「これがバリアフリー」などなど、ツイッターでも話題が大きく広がりつつあります。

 映画館での上映は、大きなスクリーンで映画の世界に没入できるような感覚が体感できるのが醍醐味。もちろん、上映中の音響も没入感をより深くさせます。そして、音楽や効果音による音を「体全体で感じる」ことも大きな魅力の一つ。

 聴覚障害者は全く聞こえない人から、補聴器を付けても何となく音が分かるくらい、補聴器があれば日常生活に支障がない人など、その聞こえの状態は人さまざま。音楽は何となく感じ取れても、ナレーションやキャラクターのセリフまで聞き取れないという人も多いのです。

 聴覚障害者のなかには、「セリフが聞き取れないから日本の映画は諦めてきた」という人も少なくないのが現状。字幕が付いていて、音を体で感じ取ることができる映画は、字幕が付いていれば見に行きたい!という人にとって、素晴らしい配慮です。

 惜しむらくは、現在予定されている日程が年末の2日間のみ。そして各県1か所ずつであること。面積が広い北海道と人口が多い一部の都道府県のみ、2か所での上映が決定しています。

 映画を見た人のほとんどの涙腺を直撃し、温かな気持ちに包まれると評判の同映画。できることなら、もっと多くの映画館で、もう少し長く日程を取って欲しいな、と思うのは、筆者だけではないのではないでしょうか……。なお、公開に関する詳細は公式サイトのニュースページでも告知されています。URLは「http://sumikkogurashi-movie.com/news/726」です。

<参考・引用>
映画 すみっコぐらし とびだす絵本とひみつのコ【公式】(@sumikko_movie)
※画像はTwitter画面のスクリーンショットです。

(梓川みいな)