アメリカ海軍とボーイングは2020年2月4日(現地時間)、有人のE/A-18G1機から、無人のE/A-18G2機を同時に空中でコントロールする試験に成功したと発表しました。将来予定される、無人機と有人機の共同作戦実現への大きなマイルストーンです。
発表によると、試験は海軍戦闘開発コマンド恒例の実験(FLEX)の一環として、メリーランド州のパタクセントリバー海軍航空基地で実施。無人操縦装置を取り付けた2機のE/A-18Gグラウラーは自動で離陸し、空中で別のE/A-18Gによって個別にコントロールされました。
ボーイングで無人・有人機協働システム開発を担当するトム・ブランド氏は「このデモンストレーションは、海軍とボーイングが将来の技術開発においてデータを収集し、その技術の取り捨て選択を行う機会として実施されました。今回の結果は、海軍で開発中の無人機に関しても新たな側面を提供するものとなるでしょう」と試験を総括するコメントを発表しています。
無人のE/A-18G2機を1機のE/A-18Gでコントロールする試験飛行は、全部で4回実施。その間、21種類の異なるミッションを実行し、成功させたといいます。貴重なパイロットの損耗を防ぐため、将来の戦場では無人機を活用して共同で任務に当たることが必要とされます。今回の試験がもたらしたデータは、そのビジョンを実現する大きな助けとなることでしょう。
<出典・引用>
ボーイング プレスリリース
Image:U.S.Navy(画像は試験の様子を紹介するものではありません)
(咲村珠樹)