「会津の日新館は全国でも珍しい天文台を持つ学校として知られ、暦を作る観測技術を実習によって学 な ん か い る」

 福島県会津若松市にある観光教育施設「會津藩校日新館」公式Twitterが、この日写真とともに投稿したつぶやき。施設案内の途中で話がそれてしまっていますが、理由はなんとニホンカモシカ。特別天然記念物という、まさかのVIP客の登場にTwitterユーザーもびっくり。3万超えるいいねがつくほど反響を呼んでいます。

 「当館の女性スタッフが撮影したものです」と、当時の様子を語る會津藩校日新館Twitter担当。

 今回話題の舞台「會津藩校日新館」は、かつて会津藩(現在の福島県・新潟県・栃木県の一部)の藩校だった「日新館」を復元した施設。2013年に放映されたNHK大河ドラマ「八重の桜」のロケ地として使用されています。

かつてあった会津藩の藩校「日新館」を完全復元した施設が「會津藩校日新館」。山沿い付近に建設されています。

 そんな名所で撮影されたニホンカモシカ。被写体のニホンカモシカとは距離にして50メートルは離れていたそうですが、天文台付近にいたこともあり、自然とこちらを見下ろす格好となり、悠然さを際立たせています。

「なんかいる」會津藩校日新館公式Twitterが投稿した写真にいたのはなんとびっくりニホンカモシカだった。

 ニホンカモシカは、国の特別天然記念物に指定されている大変珍しい動物。普通であればその姿を見ることは滅多にありません。ところが、會津藩校日新館の場合は立地が「会津若松市の郊外の山沿い」ということもあり、目撃情報はこれまでにも度々あったそうです。

 とはいえ「今回のように、ここまで鮮明な写真を撮ることができたのは初めてでした」とのこと。

 姿を見ることはあっても、相手は野生。見かけてもカメラを構える前に逃げ出したり、撮れてもぶれたり。そういった条件を考えると、やはり今回の写真は貴重な1枚だったようです。

<取材協力>
會津藩校日新館(Twitter/Instagram:@nisshinkan)

(向山純平)