おたくま経済新聞

ネットでの話題を中心に、商品レビューや独自コラム、取材記事など幅広く配信中!

元名古屋人がザ・正統派のあんかけスパ店「あんかけ太郎」をガチレビュー!その結果は……

 名古屋グルメといえば「味噌カツ」「台湾ラーメン」そして「あんかけスパ」です。名古屋に8年間住んでいた筆者にとって「あんかけスパ」は非常に馴染み深いものであり、定期的に食べたくなります。

 ところが、そんな「あんかけスパ」は、名古屋以外では当然ながらそんなに食べられておらず、まれに「名古屋グルメ」としてコンビニや喫茶店で販売されるも「ちょっと違う」と感じる物足りなさがあります。

  •  そこで今回は「ザ・あんかけスパ」と人気の、名古屋「あんかけ太郎」の「あんかけスパ」を紹介。実はかねてからウワサは耳にしつつも、筆者も「あんかけ太郎」のあんかけスパを食べるのが今回が初。果たしてその味は本物なのか?一緒に確認していきます。

    ■ あんかけスパとは

     はじめて耳にする人のために「あんかけスパ」について軽く説明。

     「あんかけスパ」とは、名前だけ聞くと単に「中華風味なメニュー」を想像してしまいがちですが、実際は麺をたっぷりのラードで炒め、「トマトベースのスパイシーなあん」がかかっているのが特徴。

     また麺は非常に太く、極太2.2mmのものなどを使います。ポジション的には、名古屋のB級グルメという位置づけです。

     そのため、提供される際には決して「パスタ」のような「オシャレ感」はなく、どちらかというと見た目のインパクトが強い「ジャンクフード」といった感じ。

     しかし、この「あんかけスパ」を名古屋以外の地域で食べると、どうしても「パスタ」というカテゴリ上「オシャレ感」が出てしまい、本家のようなコッテコテの「ジャンクフード感」が軽減してしまうのが残念なところです……。

    ■ 「あんかけ太郎」であんかけスパを注文してみた

     ということで、他県の方には一つの指針にしていただくべく今回選んだお店が「あんかけ太郎」。

    あんかけ太郎の店舗外観

     筆者が食べたことが無かった店舗であることも紹介の理由にはありますが、なによりずっとウワサを耳にしていたほどの人気店。さらにいうと名古屋市内で5店舗を展開しているため、他県から来た方でも訪れやすいだろう……という点から今回選びました。

     訪問したのは、久しぶりに名古屋を訪れたタイミング。店舗は市内5店あるうちの名駅地下にある「サンロード店」です。

    あんかけ太郎のメニュー看板

     入り口にメニュー看板。これぞ「あんかけスパ」といったメニューがズラリ。中でも筆者好みの「ピカタ」(豚肉と玉子を炒めたもの)があるという点は高得点。「ピカタ」がメニューにない店も結構あるんです。

     冒頭で「本物なのか?」と煽っておきながら、食べる前に結論を出すのは大変申し訳ありませんが、元名古屋人から言わせると「この時点で店の評価は高く“本物”である」と言える一つのポイントです。

     メニューはオーソドックスな、野菜・肉トッピングの「ミラカン」、野菜トッピングの「カントリー」、ほうれん草などが入った「ポパイ」から、「台湾ラーメン」ならぬ「台湾スパ」など変わったものまで並びます。(編集部註:「あんかけスパ」は具材によってメニュー名が変化します)

    あんかけ太郎のメニュー

     だがしかし!今回注文するのは迷わず「ピカタ」一択。サイズはスモール(800円:税込)〜メガ(1200円:税込)まであり、「目玉焼き」や「ベーコン」といったトッピングも可能。

     注文方法は卓上のQRコードにアクセスし注文するというハイテクぶり。

    あんかけ太郎のメニューピカタ

     しばらくすると、あんかけスパの「ピカタ」登場。もはやパスタがメインなのか、玉子がメインなのか、それとも手前にある液体(あん)がメインなのかよくわからないこの風貌。これぞ「あんかけスパ」の真骨頂!!

    あんかけスパ「ピカタ」

    ■ 「あんかけ太郎」であんかけスパを食べてみた

     さて、「あんかけスパ」の味わいですが……名前からくる想像だと「甘酸っぱい」だけのイメージがあるかもしれませんが、実はスパイシーさが特徴。食べる前には、好みでコショウを追加します。

    あんかけスパに付属するフォーク

     ちなみに食べるときはフォークを使用。フォークはたいてい、白い紙ナプキンが巻きつけてあります。

     なお「あんかけ太郎」では、「スープ」が1杯目は無料というお得さ。味はコンソメのオニオン味。

    あんかけ太郎のスープ無料

     そしてピカタは「玉子」と「豚肉」なので、玉子を砕いてみると中から「豚肉」がぴょっこり登場します。あんと絡めて食べるとなお美味しい。

    あんかけスパを広げた状態

     では「あん」をチェックしていきます。名古屋以外の地域で販売されている「あんかけスパ」は、この「あん」の濃さが若干弱く、シャビシャビ感あるのが気になる点。しかし「あんかけ太郎」は、さ・す・が。

     もはやフォークで持ち上がるんじゃないかと思えるぐらいの「デロッ」。良い、これは良い!!

    あんかけ太郎のドロッとしたあん

     そして麺も極太。持ちごたえがあって、オシャレ感は一切ない、妥協のないパスタ。これもすばらしい……。久しぶりにここまで完璧な「あんかけパスタ」を食べるかも。思わず感動で目がにじみます。

    あんかけ太郎の麺を上げたところ

     感動で泣いてもいられないので、さっそく食べていきます。

     一口食べると、なんとも懐かしい「あんかけスパ」の味。これです、この独特のスパイシーさと、腹持ちの良い麺。そして「ピカタ」のジューシーさがなんとも言えない。

     あんかけスパ独特のスパイシーさもあり、よくある「あんかけ〜風」といった、なんちゃって感は一切ない、ザ・名古屋飯というべき料理。ただし、他店と比べるとスパイシーさは若干控えめだと感じました。このへんは好みによって分かれる点ではあると思いますが、そこはコショウで調整可。

     もちろんこれは「あんかけスパ」として「合格」。逆にこれをあんかけスパと言わずして、なんと言うかというレベル。

    あんかけ太郎の麺

     そして肝心なのは、最後食べたあとの皿。あんかけスパの「あん」は、どうしても最後「油」でギトギトになりがちですが、「あんかけ太郎」の「あん」は、最後までそのまま。非常に食べやすいという点はかなり高得点。

     ただ……名古屋飯は独特すぎてどうしても受け入れられにくいというのは正直理解しています。が、ゆえに是非とも名古屋に来たら「ひつまぶし」「味噌カツ」「きしめん」と同じレベルで「あんかけスパ」を食べてもらいたい。マジでハマると思うよ!!

    あんかけ太郎を完食

    <参考>
    あんかけ太郎

    ※掲載情報は記事公開時点のものです。

    (たまちゃん)

    あわせて読みたい関連記事
  • 華の会メール・バナー
    PR

    オトナ世代の恋愛マッチング

  • 華の会メール・バナー
    PR

    趣味でつながる30代からの恋愛マッチング \華の会メール/

  • スシローの「台湾ラーメン」
    商品・物販, 経済

    名古屋名物「台湾ラーメン」がスシロー初登場 9月16日までの期間限定

  • 名古屋の盆踊りは「ダンシングヒーロー」で盛り上がる!?
    インターネット, びっくり・驚き

    名古屋の盆踊りは「ダンシングヒーロー」で盛り上がる!?SNSに投稿された漫画が話…

  • 投稿した写真に写っている「ヨコイ」のスパゲッティのサイズ表
    インターネット, おもしろ

    「名古屋算」に困惑する人が続出!ダブルが3倍ってどういうこと?

  • 寿がきや「みそ煮込風ラーメン」真上から見たところ
    グルメ, 食レポ

    スガキヤが「みそ煮込風ラーメン」を全店販売スタート!販売初日に食べてきた

  • オニササを食べる様子
    グルメ, 作ってみた

    映えとは無縁 沖縄・石垣島の豪快B級グルメ「オニササ」をコンビニ食材で再現

  • 写真を見る限りは、どこにでもあるただの歩行者案内板
    インターネット, びっくり・驚き

    USB充電できる名古屋の「歩行者案内板」が話題 災害時にも使用可能

  • コメダ珈琲のあんかけスパをもちあげる
    グルメ, 食レポ

    元名古屋人がコメダ珈琲店の「あんかけスパ」をガチレビュー!旨いのか!?

  • 味仙台湾ラーメンパッケージ(斜めから)
    グルメ, 食レポ

    名古屋めし「味仙台湾ラーメン」のインスタントをたべてみた!違いは……

  • 富士宮やきそば缶開けたところ
    グルメ, 食レポ

    B級ご当地グルメ「富士宮やきそば」の缶詰が売られていたので買ってみた

  • 動く城はゴキゲンに散歩。膝部分には檜らしき建物が。
    ゲーム, ホビー・グッズ

    ゴキゲンに散歩する「日本の動く城」 約35秒の動画に目が釘付け

  • たまちゃんWriter

    記事一覧

    元秒刊SUNDAYライター。炎上ネタからグルメネタまで得意とするも、現編集部(おたくま)では炎上ネタは封印。おだやかに書いております。静岡県浜松市在住です。

    ▼こちらのライターの最新記事▼

  • AIで生成されたフェイク動画
    インターネット, 社会・物議

    一瞬本物かと……有名人の顔と声までAIで再現!進化する投資詐欺の実態とは

  • “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート
    インターネット, 社会・物議

    “ネット詐欺のベストアルバム”に遭遇!「○○プレゼント」詐欺体験レポート

  • フッション系と思わせるサポート詐欺サイト
    インターネット, 社会・物議

    ファッション広告のフリをした罠 ますます巧妙化する“サポート詐欺”

  • 危険なウイルスに侵害というメッセージ
    インターネット, 社会・物議

    サイト閲覧中「危険なウイルス」警告、誘導先のアプリを入れるとどうなる?

  • 通知に偽装しているがメッセージは必死「とりあえず一つ返信してください」
    インターネット, 社会・物議

    「通知バッジ偽装型」のサポート詐欺、最近「必死」に誘ってくることが判明

  • iPhoneで、やりなおし・取り消しする方法
    インターネット, 雑学・コラム

    これは便利、iPhoneで簡単に「取り消し」「やり直し」をする方法

  • トピックス

    1. じゃじゃ丸たちが帰ってきた!「にこにこ・ぷん NEO」で令和に復活

      じゃじゃ丸たちが帰ってきた!「にこにこ・ぷん NEO」で令和に復活

      今の30代~40代が幼い頃に夢中になった「にこにこ、ぷん」が、令和の時代に新たな姿でよみがえります。…
    2. 定番の「のり弁」が“冷やし”スタイルで登場?オリジン新作が猛暑に効く

      定番の「のり弁」が“冷やし”スタイルで登場?オリジン新作が猛暑に効く

      夏になると、どうしてもあっさりしたものばかり選びがち。そんな中、「のり弁を冷やして食べる」──気にな…
    3. カレッタ汐留の「ハードコア立ち食いそば」が異次元すぎる 辛つゆと極硬麺がクセに

      カレッタ汐留の「ハードコア立ち食いそば」が異次元すぎる 辛つゆと極硬麺がクセに

      東京・汐留の商業施設「カレッタ汐留」にある異色の立ち食いそば屋「そば さやか」がSNSで話題です。極…

    編集部おすすめ

    1. 誤使用で窒息やケガのおそれ ピジョン、「電動鼻吸い器SHUPOT」改良部品を無償配布

      誤使用で窒息やケガのおそれ ピジョン、「電動鼻吸い器SHUPOT」改良部品を無償配布

      育児用品メーカーのピジョン株式会社は8月6日、同社が2023年6月より販売している管理医療機器「電動鼻吸い器 SHUPOT(シュポット)」に…
    2. 怨念渦巻く家で、ナダルと村重杏奈が「リフォームホラーハウス」に挑む

      一軒家を魔改築する「リフォームホラーハウス」、MBSテレビで放送

      一軒家を丸ごとホラー仕様に魔改築する前代未聞のホラー×バラエティ番組「リフォームホラーハウス」が、8月8日と15日の深夜にMBSテレビで放送…
    3. RTA in Japan、任天堂作品を2025年夏大会で除外 無許諾利用の指摘受け

      RTA in Japan、任天堂作品を2025年夏大会で除外 無許諾利用の指摘受け

      「RTA in Japan」は8月4日、2025年夏大会において、任天堂株式会社のゲームを利用しないことについて、経緯を説明。法人による任天…
    4. Nick Turley氏(@nickaturley)の投稿

      ChatGPT、週次アクティブユーザー7億人目前に 4か月で2億人増加

      米OpenAIが開発する対話型AI「ChatGPT」の人気が、再び急上昇しています。ChatGPTのプロダクト責任者であるNick Turl…
    5. 日本でも導入して欲しい!北欧のスーパーにある“アボカドスキャナー”が便利すぎる

      日本でも導入して欲しい!北欧のスーパーにある「アボカドスキャナー」が便利すぎる

      アボカドはギャンブルです。スーパーなどで見かけても、どれくらい熟してるのかは見た目ではわかりません。触って確かめることもできますが確度は高く…
    Xバナー facebookバナー ネット詐欺特集バナー

    提携メディア

    Yahoo!JAPAN ミクシィ エキサイトニュース ニフティニュース infoseekニュース ライブドア LINEニュース ニコニコニュース Googleニュース スマートニュース グノシー ニュースパス dメニューニュース Apple ポッドキャスト Amazon アレクサ Amazon Music spotify・ポッドキャスト