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【特撮映像館】Act.56 呪いの館・血を吸う眼

「特撮映像館」、今回は岸田 森の吸血鬼が初めて登場する『血を吸う眼』です。正統派の和製吸血鬼映画をぜひ観賞してみてください。

同監督による「血を吸う」シリーズの第2作目。本作で岸田の吸血鬼が登場し、3作目の『血を吸う薔薇』とともに岸田の吸血鬼俳優としてのイメージが固まったといえる。


  • 少女期に迷い込んだ洋館で見た吸血鬼の恐ろしい記憶を夢と思い込んで成長した主人公の前に、ふたたび吸血鬼は姿を現し、周辺の人々を襲いながら、主人公を自分の花嫁として迎えようと画策する。

    日本に吸血鬼がいるという理由として、その家系に吸血鬼がいたという外国人を設定。理由は明らかにされないが能登の海に近い森の中にひっそりと暮らしていたという設定である。
    どうやらその家系のものは必ず吸血鬼になるということではなく、岸田演じる吸血鬼も25歳のときに突然その習性が蘇ったとされている。

    岸田の演技や演出はハマーフィルム的なものだが、メイクの雰囲気はドイツ映画の『ノスフェラトゥ』を意識しているように感じた。

    主人公が油絵を描いていて、夢に出てくる心象風景を描いたりもしているわけだが、ストーリーそのものにその絵があまり関わってこなかったのは少々残念な気もする。

    圧巻は岸田演じる吸血鬼の断末魔。海外のホラー映画を凌駕するほどの迫力ある吸血鬼の最後と言っていいのではないだろうか。もっとも、体に杭が刺さってもがき苦しむシーンでは、杭の刺さっている部分に、服の下に仕込んだものの輪郭が見えてしまっているのが残念なのだが。

    吸血鬼(ドラキュラ)ものというと、やはり海外の作品がパッと思い出されるわけだが、本作、そしてシリーズ3作目の『血を吸う薔薇』という正統派の和製吸血鬼映画もそんな風にパッと思う出されるもののひとつになるのではないだろうか。
     
    監督/山本迪夫
    キャスト/高橋長英、藤田みどり、江美早苗、岸田 森、高品 格、大滝秀治、ほか。
    1971年/82分/日本

    (文:猫目ユウ)  

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    フリーライター。ライター集団「涼風家[SUZUKAZE-YA]」の中心メンバー。
    『ニューハーフという生き方』『AV女優の裏(共著)』などの単行本あり。
    女性向けのセックス情報誌やレディースコミックを中心に「GON!」等のサブカルチャー誌にも執筆。ヲタクな記事は「comic GON!」に掲載していたほか、ブログでも漫画や映画に関する記事を掲載中。
    本コラム「うちの本棚」は作者・テーマ別にして「ブクログのパブー」から電子書籍として刊行しています。
    また最近は小説の執筆に力を入れています。
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