アメリカや日本など25か国が参加して、ハワイなどで行われている恒例の環太平洋合同訓練RIMPAC(リムパック)2018。7月5日、パールハーバー・ヒッカム統合基地を舞台に各国の参加部隊が参加した親善マラソン大会が行われ、男子の部で海上自衛隊の護衛艦いせの乗組員が2冠を達成しました。
RIMPACは参加国数が非常に多いので、互いをよく知るための親善プログラムが数多く開催されています。文化を知るレセプションのほか、各種スポーツ大会が訓練の合間を縫って開催され、それぞれ親善目的とはいえ、真剣勝負が繰り広げられます。
7月5日に開催されたのは、広いパールハーバー・ヒッカム統合基地を走るマラソン大会。5kmのコースを舞台に、男女それぞれ年齢不問のオープンクラス、そして年長者のマスタークラスに分かれて競い合いました。
夏のハワイ、それも快晴ですから気温も上がり、走るにはかなり過酷な状況。それでも各国から参加した軍人は鍛え方が違います。給水にも気を使いながら、黙々と走りつつ、カメラに向かって愛嬌を振りまく姿も。
気になる結果ですが、男子オープンクラスで優勝したのは、海上自衛隊の護衛艦いせ(DDH-182)乗組員、浅田さん。2位はチリ海軍フリゲート、アルミランテ・リンチ(FF-07)乗組員のゴンザロ・イグナシオ・シルバさんでした。
年長者を対象にした男子マスタークラス優勝も、海上自衛隊の護衛艦いせ(DDH-182)乗組員の瀬戸口さんで、海上自衛隊は男子の部2冠を達成しました。2位は韓国駆逐艦チェ・ヨン(DDH-981)乗組員のイ・ヨンスさんでした。自衛隊では体力検定が定期的にありますが、この時の持久走は1500m。長い距離でのスタミナも証明した形になりました。余談ですが、体力検定で一定以上の基準をクリアした自衛官は「体力徽章」をつけられますが、海上自衛隊では結構年配者が体力徽章をつけていたりします。体力錬成に余念がないんですね。
女子の部オープンクラス優勝はアメリカ駆逐艦スタレット(DDG-104)乗組員のアシュレイー・バーン中尉。2位はアメリカ沿岸警備隊保安カッター、バーソルフ(WMSL-750)乗組員のヒューズ中尉でした。
女子の部マスタークラス優勝はオーストラリア海軍フリゲート、メルボルン(FFG-05)乗組員のシャオ・ジャビン大尉でした。
レースを終えて、健闘を称えあう各国海軍のランナーたち。暑さに負けないスタミナを証明して、再び海での訓練に励みます。
Image:Canadian Armed Forces
(咲村珠樹)