アメリカ海軍太平洋艦隊司令部は2021年10月13日(現地時間)、インドのベンガル湾で日本、アメリカ、インド、オーストラリアが参加する共同訓練「マラバール2021」の第2フェーズが始まったと発表しました。海上自衛隊からは護衛艦かが、むらさめが参加し、アメリカ海軍の空母カール・ヴィンソンらと訓練を行います。
共同訓練「マラバール」は、アメリカ海軍が主催する毎年恒例の訓練。2021年は8月23日から9月10日にかけてフェーズ1の訓練が実施されています。
フェーズ1の前段訓練では、海上自衛隊の特殊部隊である特別警備隊、アメリカ海軍の太平洋特殊作戦コマンド、インド海軍の特殊作戦部隊が参加し、グアム島の訓練施設で市街戦や艦船内での戦闘を想定した訓練も実施されています。
このほか西太平洋のフィリピン海では、海上自衛隊から護衛艦かが、むらさめ、しらぬい、そして潜水艦(艦名未公表)とP-1哨戒機が参加し、対潜水艦戦闘(ASW)や防空戦闘の訓練を実施。あわせて、アメリカ海軍の補給艦ユーコンを使用した洋上補給訓練も行っています。
インドのベンガル湾に場所を移して実施されるフェーズ2には、護衛艦かが、むらさめが参加。アメリカ海軍の空母カール・ヴィンソンらとインド海軍の潜水艦を相手にした対潜水艦戦闘訓練をはじめ、対水上射撃訓練、洋上補給訓練などが実施されます。
訓練のホスト役となる、カール・ヴィンソン空母打撃群(CSG-1)司令官のダン・マーティン少将は、訓練の狙いを「マラバール21は、グローバル・コモンズ(地球規模で共有する資産)における比類なき海洋安全保障に対する私たち相互の希望をサポートするため、私たち戦力の相互運用性を高めてくれます。複合的なタスクグループ内に部隊を統合することで、インド太平洋地域の同盟国やパートナーと効果的に協力し、海洋におけるいかなる挑戦も跳ね返す力を示します」と表現しています。
訓練に参加する空母カール・ヴィンソンは、最新のF-35Cを実戦運用する空母。これらの艦船とともに、護衛艦かが、むらさめは10月14日まで訓練を行う予定です。
<出典・引用>
海上幕僚監部 プレスリリース
アメリカ海軍 ニュースリリース
画像:U.S.Navy
(咲村珠樹)