お給料とかお小遣いとか、もらってすぐに散財しちゃう人に朗報!?昔の手紙によく使われた、シーリングワックス(封蝋)と封筒を活用した「タンス貯金」をする方法がTwitterに投稿され、おしゃれで画期的だと評判を呼んでいます。
このシーリングワックスを使った貯金法をTwitterに投稿したのはれいさ。さん。アルバイトをやめる際、最後の給料が手渡しで支給されたこともあり、すぐに手をつけないように……とシーリングワックスを使って封筒に小分けし「自分史上最高にテンションぶち上げる貯金方法出来た」と写真付きでツイート。
https://twitter.com/nankaitaindesu/status/1254322515297488896
紙幣を1枚ずつ封筒に入れ、閉じたところに溶かしたシーリングワックスを垂らし、シーリングスタンプで封印します。それを箱に入れて保管する様子が画像で投稿されました。
もともとシーリングワックス(封蝋)は、私信(手紙)を書いた人以外誰も見ていない、という「通信の秘密」を証明する手段としてヨーロッパで使われたもの。今回の場合は、中に入れたお金を使っていない、ということを表すと同時に、使う際には封を切って取り出さなくてはならない……という手間がかかる分、抑止効果も期待できる方法です。
現在では結婚式の招待状などに、雰囲気を高めるための小道具として使われることも多いシーリングワックス。雑貨屋さんや、結婚式用品を取り扱うような文房具店や画材店で手に入れることができます。れいさ。さんはネット通販で見つけて、用具一式を揃えたそうです。
通常、私信の場合は、差出人が分かるよう専用にデザインされたスタンプが使われます。しかしこういった貯金など、通信の秘密を証明しない場合であれば、市販の色々なシーリングスタンプを使って楽しむのも一興。れいさ。さんのお気に入りは、H・P・ラヴクラフトらの連作小説「クトゥルフ神話」に登場する、アブドル・アルハズラットが著した魔導書「ネクロノミコン」の紋章(円の中に五芒星のほか様々な図形が組み合わされたもの)があしらわれたスタンプだそうです。
これだけ凝った形で封印したのですから、開封する時も雰囲気を大切にしたいもの。れいさ。さんによると、次のバイトを始めるまでお金を無駄遣いしないように、という目的で始めたことだそうで、開封する際は自宅にある短剣型のペーパーナイフを使うつもりとのこと。
シーリングワックスを使う際は、火でワックスを熱して使うものなので火傷に注意することと、封筒によっては封をする部分の重なりが小さく、中身にまでワックスが達してしまうものがあるので一度テストしてみてください、とれいさ。さん。液化したワックスは、封筒に垂らした直後は流動性が高くなっているので、少しだけ待ってからスタンプで押さえるといいかもしれません。
お金を入れる封筒は、文房具店や画材店に行くと素敵なデザインのレターセットがあったり、様々な紙でできた封筒が売られているので、ワックスの色合いとコーディネートして質感を楽しむと良さそうです。
お金に封をしておくというのは、歌舞伎の名作「封印切(「恋飛脚大和往来」茶屋の場)」でも見せ場になっているように、使ってはいけないという戒めを強く感じさせるもの。金融機関に預けるほどではなく、財布に入れておくと使ってしまいそうな時、こんな方法で貯金しておくのもありですね。ただし、保管場所は誰にもバレないように……。
<記事化協力>
れいさ。さん(@nankaitaindesu)
(咲村珠樹)