まだ松は明けていませんが、1月4日の今日から仕事始めというところもおおいのではないでしょうか。

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おせち料理

年末、筆者のSNSタイムライン上には、ドラマ『24』さながらのスピード感で、おせち作りに急ピッチで励む各家庭の友人・知人達の魂の叫びが流れ着いておりましたが、それも年が明けてしばらくすれば何のその。

家族からは「おせち飽きたー」「もう煮物いらない」「ピザ食べたい!」「カレー食べたい」「和食はもういやーーーーーーーーーー」なんて言われて途方にくれた人が少なからずいたようです。

特に煮物はついつくり過ぎちゃって大量に余らせているという方は多いみたいですね。最近の子供はあまり煮物は好みませんから……。そこで今回は、煮物の中でも良く作られる筑前煮をテーマにリメイクレシピ3品をご紹介。

煮物

■やっぱりコレでしょ!筑前煮リメイクの王道「カレー」

煮物リメイクレシピの王道といえばやはりカレーです。

つくりかたは簡単、煮物の中にある「こんにゃく」「しいたけ」「こぼう」「れんこん」をまず取り出します。もし鶏肉が多めに入っているなら、骨付きなら2~3本ぐらい、にんじんも3~4個とっておきましょう。はじいたものは、後に別のリメイクレシピで役立ちます。

これで残りは里芋とお肉、にんじん等お野菜だけになるはずです。そこに水を足しあとはカレールーを投入してゆっくり煮込めば完成。もし味が濃いと感じるならば、水ではなく牛乳を足して薄めてください。味を薄めつつコクが深まります。
この時使用するルーですが、できるだけ味があっさりしているもの、例えばコンビニなどに置かれるプライベートブランドのルーを選ぶようにしてください。味がしっかりしたルーだと、煮物の味と喧嘩して濃くなりすぎてしまいますから。

▼つくりかた
1:煮物から以下のものをはじく
こんにゃく、しいたけ、ごぼう、れんこん、にんじん少々、鶏肉少々

2:残った具材に水を足してルーで煮込むだけ。味が濃い場合は、牛乳で微調整。

■煮物からはじいた具材で九州の郷土料理「かしわ飯」を作ろう

カレーの次の日は混ぜご飯なんていかがでしょう?カレーを作る時にはじいた「こんにゃく」「しいたけ」「ごぼう」「れんこん」「にんじん」「鶏肉少々」が残っていると思います。これらは全て刻みます。ちょっと大きめのみじん切り程度。ざくざく適当に刻むのがポイント。

取り出した鶏肉は骨からとってほぐしてください。もし煮物に肉を使わなかった場合には、鶏肉を約100~200グラムほど刻んで足してください。ご家庭によってはお雑煮の残り鶏肉があるんじゃないでしょうか?余っているならそれを使ってください。そして、鶏肉じゃなかったという場合には「かしわ飯」ではなくなりますが、もったいないの食べやすい大きさに切ってそのまま使ってください。

終わったら、フライパンを熱してそこにごま油を大さじ1杯程度投入。加熱したら、刻んだ具材とほぐした鶏肉を投入して炒めてください。具材が少ないならば、油揚げを刻んで入れ量をかさまししてください。

そこに酒、しょうゆ、みりん、水を大さじそれぞれ4杯。砂糖は半分の大さじ2、だしのもと小さじ1(好みで小さじ2)を入れて、あとは水が減るまで煮込むだけ。大さじ1~2杯分の汁気を残し水分が減ったら火をとめて、風味足しのごま油をさらに小さじ1投入。かなり味が濃いめになるはずです。これを白ご飯にまぜるので、味見して「甘辛い」と感じるぐらいがちょうど。使う調味料によっては甘さが足りない、塩気が足りないという事もあると思います。その場合には自分の味覚を信じて、各調味料を足して微調整してください。

炊きあがった3合のご飯に混ぜれば完成です。理想はご飯と混ぜたときにテカテカになっていること。 さらに、彩りにお正月に残った三つ葉でも添えると、目にも綺麗なかしわ飯になります。

【少人数家庭の方にはこんな食べ方も】
「かしわ飯」の具はご飯に混ぜず、ご飯の上にのせて食べる人もいます。
家族が少なく一気に作ってももてあますという方は、具だけ作っておいて、冷蔵庫に保存し少しずつ食べてみてください。冬なら冷蔵庫で3~4日は持ちます。

▼つくりかた(お米3合分目安)

1:こんにゃく、しいたけ、ごぼう、れんこん、にんじん少々、鶏肉少々をざくざく大きめに刻む。鶏肉はほぐす。
肉がない場合には鶏肉100~200グラム程度を追加。材料が少ない時には、油揚げを1/2~1枚追加して量をかさまし。油揚げを追加するときは、小さめの短冊切りにしてください。

2:熱したフライパンに大さじ1のごま油を入れて、1の材料を軽くいためる。

3:2に、以下の調味料を加える。
酒、しょうゆ、みりん、水…各大さじ4
砂糖…大さじ2
ダシのもと…小さじ1(しっかりダシをきかせたい人は2)

入れたら水分が飛ぶまで煮込むが、火を止めたとき大さじ1~2程度汁気が残っている状態が理想。仕上げにごま油小さじ1を入れて風味を足せば完成。最初のごま油だけでもかまいませんが、炒める内にかなり匂いが飛びます。最後の風味足しは好みで行ってください。

4:3でいためた具材を白ご飯に混ぜ合わせる。

■筆者は何度もリピート中!絶対お勧め筑前煮コロッケ

カレーとかしわ飯は一つで二品作れるレシピでしたが、このコロッケだけは単独です。筑前煮をまるごと使います。

煮物の里芋だけ取り出して潰してください。里芋が足りない場合には、ゆでたじゃがいも1~2個もしくは、おから50~100グラムを追加。芋の残り具合でここは調整してください。
筆者はこのときおからをよく使います。ジャガイモを用意するのが面倒というのもありますし、おからだと腹持ちが凄く良いからです。育ち盛りのお子さんがいる家庭にはおからの方がいいかもしれません。

他の残り具材はざくざく刻んでください。刻んだらフライパンに入れて、煮物の残り汁大さじ3~4を入れて少し煮込んでください。水分が飛んだ状態で、甘辛くなることが理想です。もし薄味の煮物だった場合には、煮汁に加え、酒、しょうゆ、みりんを大さじ2ずつ、砂糖大さじ1を追加してください。
そして先に用意した里芋にまぜ合わせればコロッケの種が完成。あとは小麦粉、卵、パン粉をつけて揚げるだけで仕上がります。かなり香ばしく仕上がるので、揚げるときには揚げすぎに注意してください。

▼つくりかた

1:芋類を取り出し潰す。そこにゆでてつぶしたジャガイモ1~2個もしくはおから50~100グラム追加。
ジャガイモ・おからはあくまで芋類の不足分を補うためです。芋類が少ない時は多めに、多すぎる時は入れない選択肢もあります。

2:残りの具材をざくざくきざむ。刻んだらフライパンにいれ、煮物の残り汁大さじ3~4を入れて少し煮込む。仕上がりは甘辛くなること。残り汁大さじ1程度で火をとめる。 味が薄い場合には煮汁に加え、酒、しょうゆ、みりんを大さじ2ずつ、砂糖大さじ1を追加。

3:1と2をまぜあわせる。

4:形を整えて、小麦粉、卵、パン粉をつけて、からっと揚げれば完成。種に醤油が入っているので油断するとすぐ焦げます。揚げる時には火加減だけ注意を。

筆者はこのレシピは何度もリピートしていますが、特に煮物コロッケはおすすめです。食感も楽しくて食べていて飽きません。特にこんにゃくとレンコンの食感がかなり楽しいです。
普段は煮物以外に、残った肉じゃがで作ることもあります。日常でも使えるリメイクレシピなので、煮物はもうないよ!という方は、いつか大量に肉じゃがが余った時に試してみてください。

(文:栗田まり子)